元アスリートが現役時代にアスリート目線で作った新規スポーツ事業仕掛けのリアル!

講座レポート

  • 対象講座
    スポーツ×新規事業 – 新たな価値創出への挑戦 –②
  • 日時
    2017年1月10日(火) 19:30~21:30
  • 会場

    TKP新宿ビジネスセンター 11Fスカイ会議室

    東京都新宿区西新宿2-3-1 モノリスビル11F

  • 講師/ゲスト
    三橋亮太詳細
  • ナビゲーター
    仲島 修平詳細

私たちにスポーツを通して感動を与えてくれるアスリート。
そんなアスリートのキャリアに関する話題はスポーツ業界を常に取り巻いています。

本日はアスリートに対し、新たな価値創出を目指し挑戦を続ける株式会社I.D.D.WORKSから代表取締役の三橋氏にお越しいただきました!

三橋氏はMARS CAMP11期にご登壇いただき、本日は2回目のご登壇!
スポーツ業界への新規参入者として、新たな価値を生み出す仕事のリアルと前回からの事業のご進捗、そして今後のアスリートのキャリア設計に関するお話をメインに迫ってまいりたいと思います。

三橋氏は大学卒業後、現在J3に所属する長野パルセイロで選手としてご活躍。その後北信越リーグ所属のサッカーチームを経てアマチュアアスリートと各競技のスポーツチームを繋ぐマッチングサイト「PLAY MAKER」を立ち上げ、引退後にサービスリリースという珍しいご経歴の持ち主。ご自身のアスリートとしてのご経験から、スポーツ業界に新規参入したまさに挑戦者のお一人。

まずは「PLAY MAKER」の立ち上げの背景と経緯からご解説いただきました。
「簡単にご説明すると<選手とチームのお見合いサイト>のようなものです(笑)。サービスは会員制で非公開のコミュニティとなっています。選手だけではなく、スタッフ・トレーナーの方にも登録していただいていて、スポーツ業界というコネクション社会の中で、限られた人しか限られたルートでスポーツチームに入ることができない現状を大きな損失だと感じ、インターネットの力を使って選手の受け皿となる、選手の挑戦・アクションを起こせるプラットフォームを目指しています。」と三橋氏。

大学卒業後、サッカー選手となったものの1年で契約満了。工場で働きながらサッカーを続ける生活を送る中で
・選手が自分から練習参加をオファーするような流れがない
・行きたいチームに見てもらえる機会がない
・チームの情報がわかりにくいために踏み出しにくい
といった自分の意思でサッカー界に挑戦することが難しさを感じたことから、自分自身でアクションする方法があればと思い、「PLAY MAKER」を立ち上げに至ったそうです。
まさにご自身のご経験から感じたことを解決し、業界の変革に挑む挑戦者。

受講生のようなスポーツ業界で働きたいという方々は増え続ける中で、想いはあるもののどうしたらいいかわからない、という方が多いのが現状。三橋氏の熱い想いとそれを形にする推進力について、熱い眼差しで聴いている受講生のペンが止まらない様子でした。
会場も温まってきたところで、次の仕事のリアルでは前回のご登壇の際から現在までの進展、サービスの内容についてさらに掘り下げて行きます。

まずは受講生の質問で、マネタイズの面から。
「現在『PLAY MAKER』はサイト内の広告枠を企業のCSR活動の部分における広告出稿をしていただく広告収入が売上のメインになっています。先ほどお話した通り、現在選手もチームも無料で利用できるようになっていますが、サービスの進捗が早いので、今後は有料会員の枠を作ることなどを考えながらサイトの再構築を含めて新たなマネタイズモデルを落とし込んで行きたいと考えています。」とご解説いただきました。前回講義時の立ち上げ期からさらに先に進まれているご様子が進捗を物語っており、今後も目が離せません。

事業の仕掛けとして、『PLAY MAKER』はエージェント事務所や芸能事務所に所属している方ではなく、そういったサービスを受けていないような選手とチームを繋げる動きを標準化することが前提のサービス。その中でインターネットを利用し、足を動かさずに選手及びチームの情報を得られるところが狙いとなっています。さらに「採用面では選手に直接会うことで選手の人物像を把握することも可能であり、スポーツチームの外部の強化部として付加価値を提供することも考えています。」と三橋氏。
これからのサービスを通して提供する新たな付加価値についても今後の展開含め要注目です。

話は続いてアマチュアサッカーの伸び代について。
「シニアを含め、社会人になってもサッカーをしている日本人は国民全体で3.8%に対し、ドイツでは12%。サッカー強豪国と言われる国々はこの割合が高いという相関があるというデータから、日本のアマチュアサッカーも大きくしていけば世界のサッカーのレベルアップ、そして日本のサッカーをさらに強くしていくことができると思います。このサービスは選手の受け皿として選手の挑戦をサポートして行きたいです。」と三橋氏はご解説。

自分から踏み込むハードルを下げることで、アマチュア選手自身が行動しやすくなり、選手として契約ができれば、選手にとってもチームにとっても市場にとっても良い循環と環境ができることが予想されます。選手はサッカー選手になるためのルートが広がり、挑戦しやすいサッカー界の土壌を作ればアマチュアサッカーの可能性と魅力をより訴求することができるでしょう。

また、新リーグであるBリーグも発足し、日本でも注目のスポーツであるバスケットボールに関しても、市場規模の背景も含めサービスを展開していけるのではないかと考えているとお話しいただき、サッカーという競技の垣根を超える展開にも期待が高まります。

なでしこリーグ、Fリーグなどの選手の活用、中には高校生も活用されているPLAY MAKER。
選手含め、ホペイロなどの裏方スタッフにも利用していただき、スポーツに関わる全体の人たちを繋げていく。そして、スポーツ界全体のボトムアップに繋がるような良いサイクルをさまざまな立場の方々と作っていくことによってスポーツ業界の未来が作られていくことでしょう。

そして仕事のリアル②では商品の磨き上げについて。
以前MARS CAMPにもご登壇された幸野氏や、ジェブエンターテイメント社含め、各種パートナー企業に応援してもらいながら、具体的なアクションへ繋げています。
スポーツを商材に扱う企業と、現在は日本一盛り上がるトライアウトの開催、合同練習会、また選手の海外進出が多くなってきている中での海外向けガイダンスなどを実施。
また、一般企業との関わりでは、人材サービスを運営する企業とデュアルキャリア推進事業を実施。

まず、デュアルキャリアとは、スポーツ選手がスポーツ選手としての人生(キャリア)を考える中で、同時に現役中から人としての人生、つまり引退後の人生について考えていこうというもので、スポーツ庁が行なったスポーツ未来開拓会議でも重点施策として取り上げられ注目されている領域担っています。

三橋氏は「スポーツ選手は引退後、正社員で契約することがなかなか難しいと言われている現状で、人材サービスを運営する企業と提携を結び、関わりのある企業とスポーツ選手をPLAY MAKERを介して結びつけることが可能です。これによって、選手のキャリア教育つまりライフキャリアのサポートがしていけます。」とご解説いただきました。

また、デュアルキャリアはアマチュア選手に対しての提唱をしている中で、よりトップカテゴリーに当たる選手にも伝播していきたいとも考える三橋氏。
スポーツ業界全体として、「やるべき」という重要性を説き、選手に対しどのような実務経験を提供できるかが今後の課題であるともお話しいただき、スポーツで感動を与えるアスリートの道をどのように作られるのか、乞うご期待です。

そして、今後のリアルでは仕事のキーパーソンとして「メディア」「チーム」「スポンサー企業」をあげていただきました。

三橋氏は「メディアさんとは情報発信の面などで関わりが深いので、サッカーを一緒にして関係を構築して行きたいですね(笑)。チームとは継続的に関係値を構築していたいと思っています。スポンサー企業さんともこれから一緒に仕掛けていきたいとおもっています。また、現在長野で行なっていることで、地方でスポーツ選手が活躍できる場所を増やして行きたいと考えている中で、サッカー教室、食育の普及を官民連携して行なっているので引き続き推進して行きたいと思います。」と、これからの動きがスポンサー企業との関わりや官公庁との関わりによってさらなる深まっていく事でしょう。
受講生も三橋氏のように、スポーツ業界で多岐に渡るステークホルダーと折衝・事業推進できる人材になれるよう、更に加速をするためにMARS CAMPのコミュニティを活用していくことが求められるのではないでしょうか。

スポーツ業界へ新たな価値を提供し、最前線で走り続ける三橋氏。
そんな三橋氏のProfessional!仕事の流儀は…

「emotion!〜empty trigger anchor〜」

「”emotion”は人の心を動かす所にスポーツの価値があるのではないかと思っていて、人の心を動かす何かを提供したいと常に考えています。サッカーはよく「人が動けばボールが動く、ボールが動けば人の心が動く」と言われていて、とにかく人の心を動かすこと。まだこれは機械では替えられない人が生み出せるものであると思います。私の中ではコンセプトとして「情熱が体感できるサービスを提供する」ということを念頭に置いてやっています。そして、それを実践する中で需要な構成要素が”empty””trigger””anchor”です。”empty”は空っぽ、またハングリーという意味があり、感情を溜め込んでストレスを感じないように心がけています。いい意味で空っぽな状態で判断をすることが良かったりするので、”empty”を意識しています。”trigger”は物事の引き金で、物事の起因になる要素という意味で、物事の始まりを見定めることに活かしています。なので物事の始まりとなるきっかけ・直感などを大事にしています。そして、”anchor”とうことで自分として大事としていることを大切にして判断をぶらさないようにしています。」

三橋氏らしい、一貫性のある内容で受講生も真剣な眼差しを送っていました。これから受講生も成長していく中で、三橋氏のように情熱に溢れ、情熱を大切に突き進んでほしいと思います。

受講生からは
◎ご自身の実体験を、心に留めたままにするのではなく、実際に事業として推進している三橋さんを見ると、改めて行動力の重要性を認識しました。スポーツ業界に入るために継続して行動していこうと思いました
◎こんなビジネスがあったなんて知りませんでしたし、思っていた以上に学びのある講義でした。PLAY MAKERもそうですが、私もCAMPを活用しているように、やりたい仕事を得るために人脈を増やすサービスはもっとあっても良いと思いました
◎これまでスポーツ業界の様々立場の方のお話を聞いてきましたが、どれにも当てはまらない新しい事業でしたし、そうした部分にもビジネスチャンスがあるのかと考えさせられました。
◎アスリートのセカンドキャリアやデュアルキャリアのお話は、元アスリートの目線だからこそ心に響くものでしたし、自分もアスリートの支援をやりたいと思っているので、新たな発見がたくさんありました!

といった声が届き、しっかりと今後の活動を突き進むための指標にしているようでした。
三橋氏の熱意の溢れるお話も2時間があっという間に終了!

これから更なる期待がされる三橋氏に受講生に対して激励のラストメッセージを頂戴しました。

「今日は楽しかったですか?楽しいと思ってもらえていたら嬉しいです!スポーツってものすごく価値があるものだと思っている反面、人の人生を奪ってしまうものでもあると思います。その中で、スポーツに携わる人たちがどういうアクションを起こしていくかによって、日本の希望を作っていけるかという部分にもつながっていくと思っています。なので、優秀な人材であったり、情熱を持った人がスポーツ業界に入っていくことはものすごくいいことだと思うし、私もスポーツ業界で働く者として、ぜひMARS CAMP生の皆さんがスポーツ業界で日本をよくしたいといった志を持った人が一人でも多く現れていって、違う場所でもスポーツ業界の中でみなさんとお会いする機会があれば嬉しいので、トレードマークのカモシカのジャケットを着ていなくても声をかけていただきたいなと思います。本日はありがとうございました!」

まさに三橋氏らしいラストメッセージなりました。
スポーツは感動を与える反面、人生を奪ってしまうこともある中で、
三橋氏のお言葉をお借りすると、受講生は今後スポーツで日本を良くしていく人材、言い換えるとスポーツ業界での活躍する人材になっていくことが期待されます。

三橋氏のような業界の最前線でご活躍の方々からいただく温かい言葉に満足せず、”スポーツ業界に入ること”が目的でなく、卒業して”業界内で活躍すること”を目指す半年のMARS CAMPにしてほしいと思います。三橋氏の温かい言葉を今後の力に変えていくことができれば、おのずと自身の進む道も見えてくるのではないでしょうか。

講師/ゲスト

株式会社I.D.D.WORKS 代表取締役

三橋亮太

1987年生まれ。神奈川県相模原出身。横浜商大高校を経て、尚美学園大学に進む。AC長野パルセイロ、アルティスタ東御(北信越リーグ)を経て、現役中にPLAY MAKERプロジェクトを企画・立案、引退後推進。2015年11月にサービスをリリースした。

08年まで企業の外部人事部機能を担い、企業経営における人材開発・採用戦略の立案・導入を行う。08年よりMARS立ち上げ参画。アスリート・プロチームのマネジメント、スポーツイベントプロデュースなど、社内事業を横断的に従事し、10年より立ち上げた、「MARS CAMP」商品企画・広報も担当。新卒・中途共にスポーツ業界内企業の外部人事部として活動しながら、体育会系人材の就職支援やアスリートと企業を結ぶセカンドキャリア支援など、スポーツとキャリアをトータルでプロデュースする。