指定管理事業のプロフェッショナル!「スポーツ×地域」の仕事のリアル

講座レポート

  • 対象講座
    スポーツで地域に還元できること①
  • 日時
    2015年5月8日(金) 19:30~21:30
  • 会場

    TKP新宿ビジネスセンター 11Fスカイ会議室

    東京都新宿区西新宿2-3-1 モノリスビル11F

  • 講師/ゲスト
    岩橋 潤二詳細
  • ナビゲーター
    仲島 修平詳細

自分が愛する地域を自分の好きなスポーツで盛り上げたい!スポーツの力を地域に還元したい!
だけど具体的な方法はあまりイメージがついていない…。

「地域活性化」というキーワードを満たす為の具体的なアクションや仕事としての関わり方は、実はスポーツを仕事にしたい!という人の中でもこうした悩みを抱えている方も多いのでは。

第3回目となった今回のGUESTは、そんな方々の疑問・悩みを解消するのに打ってつけ!

株式会社ユナイテッド・ワン 代表取締役CEO岩橋氏にお越し頂き、「スポーツで地域に還元できること」をテーマにじっくり2時間お話を伺って参ります。

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講義冒頭、岩橋氏の「指定管理という言葉を聞いたことはありますか?」という投げかけに対し、受講生の多くの方の手が上がり、「それでは指定管理に関わっている方は?」というご質問に対しても該当者が。

「やりづらいですね(笑)」と岩橋氏は言いながらも「地域とスポーツの関わり合いを、指定管理者という切り口で知っていただければと思います。」とスポーツの価値を地域に還元してきた先駆者である岩橋様より、スポーツ×地域の仕事のリアルをボリュームたっぷりにお話しいただきました。

岩橋氏がCEOを務めるユナイテッド・ワンの事業は「コンサルティング」「教育」「スポーツ」このキーワード3つをメインの事業として、それぞれが独立した事業ではなく、「いかにスポーツとリンクさせていくか」を念頭に置き、互いがシナジーを生み出すような事業展開を行っています。

驚くべきは岩橋氏のスポーツ×地域で価値提供する仕事への関わり方の多様さ!
現在はユナイテッド・ワンの業務を行いながら、

「株式会社リバティヒル指定管理事業部事業部長」
「一般社団法人スポーツ振興地域開発機構事務局長」
「一般社団法人日本テニス事業協会事業委員」

といった立場でもご活躍されており、あらゆる立ち位置からスポーツで地域に価値提供する仕事のプロフェッショナル。

岩橋氏の「どれも指定管理に関わる事業です」との言葉に、指定管理事業の奥深さが垣間見られます。
そんな岩橋氏の仕事のリアルに入る前に、改めて指定管理者制度についてご説明いただきました。

指定管理者制度を簡単に説明すると、小泉元首相が作った法律で「郵政民営化」などで民間にできるものは民間に任せようという風潮があった時に成立した法律となります。
公の施設を民間も含め、自治体に代わって管理できるようにと法律も変更し、行政がやっていた仕事を民間ができるようにする為の制度。

民間が公の施設を管理する事の影響力を、指定管理者制度が施行させる前までの管理委託制度(旧制度)との比較を用いながらご解説頂きました。

ポイントとなるのは「運営費」と「利用収入」。
これまで施設の収支という面では税制に守られていた事で赤字でも良しとされてしまっていたものが、指定管理者制度の導入により、民間に託すことでサービスの向上と効率的な運営による経費削減が実現。
行政や自治体だけでは地域の方々に還元しきれないスポーツの価値を、多くのステークホルダーを巻き込みながらソフトとハードの両軸で提供することも岩橋氏の仕事。

こうした事業を展開する団体には、ビルメンテナンス会社や旅行会社、造園業を営む企業まで「施設の特性を捉えて、いかに自社の強みを示すかがポイント。」と岩橋氏が言うように、その施設の持つ価値を地域に還元する上での関わり方とその手法には各団体に違いがあります。

例えば岩橋氏が指定管理事業を行っていたリバティヒルでは入会金と年会費合わせて約50万円の富裕層向けのフィットネスクラブを1店舗運営しています。
「年間約50万円という金額は新規入会のハードルが高いため、様々な事業を自社展開にしました。一般的に商圏3キロをターゲットにやっている所が多い中でも、リバティヒルは商圏1キロでやっています。」とリバティヒルの特徴をご解説頂きました。
高い品質のサービスを提供し、地域に還元してきたリバティヒルのノウハウを活用することで、公共施設の安かろう悪かろうというイメージを打破するビジネスモデルであることが、単なる施設管理者の枠に収まらない事を示唆します。

また、現在では約3000席のアリーナを持つ町田市総合体育館を100名規模で管理・運営しています。
いわゆる大型の箱を活用し、町田市総合体育館をホームアリーナに置くフットサルクラブであるペスカドーラ町田のイベントをデザインするなど、スポーツの興行にも関わるのが岩橋氏の仕事でもあります。
スポーツクラブのイベントデザインの他にも、2013年に開催された東京国体の仕事や、ロンドン五輪開催時には、体育の日にオリンピアンを集めてのトークショーやレッスンなどの記念事業を行うなど、「一般的には定常業務は地味に見える仕事かもしれませんが、プロジェクト型の取り組みもあり、スポーツのエンターテインメント性に関わることが出来る」と岩橋氏が言う通り、
指定管理者としてのスポーツへの関わり方には、実に可能性の大きさが伝わる仕事のリアルをお話頂きました。2020年に向けて、五輪キャンプ地の誘致のお話などもご披露頂きましたが、ここは受講者特典です。(笑)

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続いての仕事のリアルでは、世田谷区立北烏山地区体育室第2運動場という、普通にしていたら中々使用しない高架下の施設をプロデュースしたお話に。
世田谷区はスポーツ施設が少ないことが地域の抱える課題の一つ。スポーツ施設が少ないこともあり、その施設利用率は9割以上。ネットで予約できないといった事情も手伝ってか、施設使用権利を掛け毎月300人が集まる大抽選会が実施され「ネットの方が良いと思いきや利用者の顔と生声が聞ける機会となることがメリット」そして「9割稼働している施設。すなわち地域のニーズは多いと言うこと。」と地域から求められるスポーツの魅力を、ユーザーの声を交えた実体験をもとにお伝え頂きました。

こうした地域の施設の他にも、有明テニスの森のように国際大会が開かれるような大規模施設の指定管理を行う場合には、造園業のパートナーや公的団体も巻き込みながら運営を行うなど、岩橋氏が手掛けてきた施設を活用した地域へのスポーツの価値還元の仕事のリアルは、受講生達にとっては思わず「そんな関わり方があったのか!」と感じさせられるお話の数々でした。

今後のリアルでは、施設を管理する指定管理者の立場から、スポーツ団体やフィットネスクラブ、近年勢力図を伸ばしつつあるスポーツメーカーの展開にも触れて頂きながら、3つの質問のパートでは地域の活性化には自治体側からの視点で考えると、もっと指定管理者制度について勉強することと民間的な発想を持つことの重要性をお話頂きました。

この日の講義を聞いた受講生からは
◎2020年に向けてこの業界の需要は高まるなと感じた一方、大会後の活用方法を含めまだまだ課題があると感じました。
◎他では聞けないようなことを、具体的な数字や事例を挙げてお話し頂き、今までの施設のイメージが変わりました。
◎初めて知ることが多く、施設を使う側と施設を作る側としても新しい視点で考えることが出来、奥深さを感じた。
◎行政・自治体や地域団体など、各団体の特性を理解することの重要性を感じました。指定管理という言葉は知っていましたが、その仕事の裏側まで知れてよかったです。
◎「スポーツで町おこしといえば、チーム!」と決めつけていたが、業界に対して未知だったことを痛感し、知らないって怖いなと思った。

といった感想が寄せられ、地域×スポーツでの新たな視点と新たな関わり方のヒントを得ていた様子。

様々な立ち位置で地域にスポーツの価値を還元してきた岩橋氏の考えるプロフェッショナルとは
「事業展開に活かすべき、公の場所であるという意識」

「今までは公共の施設は場を借りるだけのイメージでしたが、実はよく見ると、イベントや興行もやっています。箱物ビジネスとしてソフトを提供する上で、色々なステークホルダーと大きく関われます。ある意味黙っていても施設を使わせてくれと言われますが、ただ貸すだけではその先の発展はない。ただし公の施設であることには変わらないので、地域にメリットがある活用をしないといけない。そういう意味では公平性を保つ事も大事」と地域にとってのあるべき姿を考える必要性にも触れて頂きました。

また講義最後に設けた岩橋氏への質疑応答の中で出てきた、指定管理を獲得する上で考えるべき5つのポイントは、地域にスポーツの価値を還元する仕事を志す方にとっては金科玉条のお言葉となったのではないでしょうか。

ボリューム満点にお届け頂いた講義最後のラストメッセージでは
「講義序盤よりも、指定管理者制度を理解してくれていたら嬉しいです。これからスポーツを仕事にしたいと考えている皆さんにあえていうと、ただ単にスポーツ業界に行きたいでなく、何ができるか・何がしたいかということをしっかりと見定めてほしい。ここに来ている皆さんとぜひ一緒にスポーツを盛り上げたいと思っているので、どこかでお会いした時には声をかけていただければと思います!」

と、スポーツ業界内でスポーツの価値を地域に還元し続けている岩橋氏から熱の込もったメッセージを頂戴し、講義終了。

受講生達にとって今回の講義は、スポーツ業界で自分が何を成し遂げたいのか自問自答するキッカケになったと同時に、その選択肢に「地域」の切り口と、強力なパートナーとなる岩橋氏が加わり、更にスポーツ業界を活性化していく起点となったのではないでしょうか。

 


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講師/ゲスト

株式会社ユナイテッド・ワン
代表取締役CEO

岩橋 潤二

1973年8月10日、東京都生まれ。カリフォルニア州サンタアナ大学スポーツ医科学部卒業。

帰国後に大手スポーツクラブにて新規店舗開発を経験後、日本にはない欧米型総合スポーツクラブ『リバティヒルクラブ』の立ち上げに関わる。支配人として5年でクラブ事業を軌道に乗せた後は、様々な事業設立に関わるエグゼクティブディレクターに就任。

2013年から株式会社ユナイテッド・ワンを設立し、代表取締役CEOとして、

スポーツクラブ事業/メンテナンス事業/スパ事業/公共施設受託事業/海外事業/スポーツ家庭教師事業など多岐にわたる新規事業の企画、開発、立上げ及び事業買収の総責任者として、事業案件に関する戦略、書類作成からプレゼンテーション、実務における事業・収支計画やプログラム開発の指揮、監督を担う。

一般社団法人日本障がい者バドミントン連盟/一般社団法人スポーツ振興地域開発機構 事務局長も兼任

08年まで企業の外部人事部機能を担い、企業経営における人材開発・採用戦略の立案・導入を行う。08年よりマーススポーツエージェント(現:ウィルオブ・スポーツ)立ち上げ参画。アスリート・プロチームのマネジメント、スポーツイベントプロデュースなどを経験し、2010年「MARS CAMP」創設。現在は社内事業統括、新規事業立案・推進を担う。スポーツ関連企業の外部人事部としてスポーツ×キャリアをトータルでプロデュースしながら、2020以降に事業化・プロ化を視野に入れる各種スポーツ中央団体の事業パートナーとして各種プロジェクトを推進中。