電撃参入!シティ・フットボール・ジャパンの立ち位置とそのビジネスモデル

講座レポート

  • 対象講座
    感動支配人!スポーツチームビジネス最前線①
  • 日時
    2015年4月28日(火) 19:30~21:30
  • 会場

    TKP新宿ビジネスセンター 11Fスカイ会議室

    東京都新宿区西新宿2-3-1 モノリスビル11F

  • 講師/ゲスト
    山田 敏之詳細
  • ナビゲーター
    仲島 修平詳細

Jリーグチームにも遂に外資が!?

MARS CAMP第10期3回目の講義となった今回は「感動支配人!スポーツチームビジネス最前線(1)」と題し、昨年春先にJリーグの横浜F・マリノスの株式取得により、サッカー界のみならずビジネス界でも一躍注目を集めた、シティ・フットボール・ジャパン パートナーシップ部門 マネージャーの山田 敏之氏をゲストに迎え開催しました!

今回のゲストである山田氏は、実はMARS CAMP第1期にて、当時所属していたJリーグ東京ヴェルディのチームスタッフとしてご出演頂いており、今年2月からはシティ・フットボール・ジャパン(CFJ)に活動の場を移されました。

2回目の登場となった今回は「以前出演した時よりも面白い話も増えたかな(笑)」と山田氏自ら受講生の期待感を醸成頂き(笑)、講義スタート。

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まずは山田氏が営業時にも使用しているという、マンチェスター・シティのチーム紹介映像を披露頂きました。
実は山田氏がCFJの立場で公の場に出るのはこの日が初めて。めったにない機会と、めったに見られない映像により、受講生たちも一気に引き込まれていった様子。

山田氏の現在の仕事のリアルを伺う前に、まずはクラブチームの事業展開と組織構成を、東京ヴェルディの営業として活動していた経験と比較ながらお話し頂く事に。

山田氏は「サッカーをビジネスとして支える部門と、サッカーをサッカーとして支える部門がある」と、クラブの「営業部」と「強化部」の仕事を表現した上で、山田氏の所属していた営業部の各セクションの業務にも触れて頂きました。

Jリーグやスカパー、スポットで放送する放送局から収益が入ってくる放映権を調整する部門の仕事から、チケット・スポンサー営業を行う部門の仕事まで、
「前回の女子W杯後には日テレ・ベレーザ(東京ヴェルディの女子チーム)のスポンサーが○○社程度増えた」「親会社があるチームは、チケット売上構成において法人チケットの売り上げ比率が多くなる」などのスポーツクラブ営業部でご活躍されていた山田氏より、最前線の生の声をお届け頂きました。

また「他のチームの売り上げ構成に関しては、前職の時から見ていました」と、Jリーグ各チームの売上構成とマンチェスター・シティの売上構成に分析を交えながらご解説頂き、「Jリーグだとクラブ全体を把握している人も多い。シティ・フットボール・グループ(CFG)のようにクラブが大きくなりすぎると、事業全体を見れる人も少なくなりますが、多くの売上を作る為にはむしろ規模も大きくなっていないと難しいのかなと思います」と日本のスポーツクラブとの比較をしたご意見も頂戴することが出来ました。

では、グローバル展開を見せるCFGにはどんな特徴があるのか?

ここからはCFGの仕事のリアルについて、山田氏よりお伝え頂きます。

CFGは、事業部門と機能部門で組織を分けることができ、まずは、事業部門として、それぞれの国でリーグ戦を戦うマンチェスター・シティFC、横浜F・マリノス、ニューヨーク・シティFC、メルボルン・シティFCの4つのクラブがあります。そして、その4つのクラブを横断的に支援する機能部門として、マーケティングやスポンサーシップ営業を支援するシティ・フットボール・マーケティング。そして、強化・育成などピッチ上のことを統括するシティ・フットボール・サービス、クラブの社会貢献活動を推進するシティ・フットボール・ファウンデーションなどが組織されています。

普通は各チームの下にある部門が横並びの位置付けにあることで、各事業の特長を生かして国際展開をする際の現地のマーケットに合わせた施策をうつことが可能になる為、他のクラブとの差別化にも繋がると山田氏は言います。

スポーツビジネスを展開する上で、そもそも組織構成から違いがある事を感じられるお話に、普段からJリーグチームでのインターン経験をしている受講生のペンも走ります。

こうした組織に横浜F・マリノスが入った背景は?

グローバル展開をクラブのミッションの一つに持つCFGは、各大陸の「町のブランド」も視野に入れて展開を考えた際に、横浜という土地の持つイメージがマッチし、マリノスの親会社である日産自動車自体も世界的マーケティングの戦略としてフットボールをテーマにしている点が、両者間を結ぶ結果に。

英語圏のクラブと日本では仕事の進め方には違いがあることもあり、双方を取り持つ
役割を果たすために設立されたのがシティ・フットボール・ジャパン(CFJ)でもあります。

CFGのようにグローバル展開を行うことで、各国のアカデミー同士の連動(指導者交流など)を図り、クラブのブランディングや育成強化につなげる事や、スポンサー活動においても各国に散らばるCFGの営業マンが情報共有を行いながら、グローバル展開を行う企業への提案を行っています。

「最近は海外のマーケットで他のチームと競合になるケースも増えてきた」と世界的なトレンドとしても海外のマーケットに進出するスポーツクラブが増加傾向にあるという、スポーツクラブの「今」についてのお話も。

「提案は海外でのスポンサー活動をセールスするケースが多い。ハウスエージェンシーのような営業を行い、海外のチーム(4つのチーム)も含めた営業をしています。」と山田氏が切り出したお話の中には、CFJならではのスポンサー獲得のハードルや、「日本だと企画書・企業調査・契約履行の流れを一括でやりますが、CFJでは分業」といった営業マンの能力を組織として最大化する為に仕組化を行っている具体例を元にお話し頂きました。

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その後もCFJと日本スポーツクラブの営業スタイルの違いにまで言及頂き、お話は今後のリアルへと進みます。

多くのステークホルダーと仕事を進めるスポーツクラブの仕事。
その中でCFJにおけるスポーツ業界内のキーパーソンについては「まずは広告代理店さんが一番キーになります。それぞれの企業の戦略を熟知しているので。あとはメディア!CFGの考え方を世の中に伝えて貰う為には、サッカーメディアはもちろんですが、ビジネスメディアにも伝えていきたい。」という営業・メディア・PR戦略についてもお話頂きました。

講義の終盤でのアジア展開をするJをどう見る?という質問に対しては
「ビジネスとして、経済が成熟した日本から国外の市場を求めるのは当然の流れ。日本のスポーツは良くも悪くも、公共財のようなところがあり、マーケットを国外に広げようという取り組みは遅れていたので、当然の動きかなと思います」と、現在グローバル展開を推し進めている体現者である山田氏ならではの言葉に、受講生一同思わず納得のご様子。

みっちり2時間、山田氏よりCFJの仕事のリアルを伺った受講生は

◎イマイチ正体を掴めなかったCFJの仕組みや仕掛けを知ることが出来た
◎スポーツチームの営業手法にもCFJとJクラブでは明確な違いがあるのだと実感した
◎タイムリーなチームの方から、リアルな仕事の話や視点をここまで聞くことが出来ると思わず、良い意味で裏切られました!
◎日本と海外クラブの比較が非常に興味深かった。業務の分業が明確なクラブに比べ、兼務をしなければならない日本のクラブは、これからまだまだ規模を大きくしていかなければと感じた。

など、じっくりとお話を伺えたことで、スポーツクラブの仕事を「なんとなく」理解していた状態から、より具体的にイメージ出来るようになるキッカケとなっていたのではないでしょうか。

講義終盤に質問を受け付けた際にも多くの質問が山田氏に寄せられ、受講生の学びスイッチがしっかりと入っていた事を物語っていました。

そんな山田氏の考えるプロフェッショナルは
-It’s not what you know, but who you know.-

「あなたがどういう人かで人生が決まりますよというような言葉です。営業をしていると、“あなたと仕事がしたい”という部分がまだまだ大きいと思うので、人とのつながりも大事にしています。それぞれの分野で活躍している人がいますので、そういう人たちから勉強していく必要はあると思います。」と、スポーツ業界内で活躍するための秘訣とも言えるお言葉を頂戴しました。

また、もし今と違う立ち位置でスポーツの仕事をやるとすればという質問に関しては、
「広告主」

そして、一度キャリアを挟んでスポーツ業界に入るなら、
「広告主・経営者向けの提案営業機会」とのこと。

「広告主にした理由としては、これまでは提案する側だったので、スポーツの広告効果を実際に体感してみたいからですね。経営者向けの提案営業機会というのは、スポーツで経営課題を解決するかという力を養えるのではないかと思い挙げました。」

山田氏の今の仕事に紐づくご意見を多く頂戴し、スポーツ業界を目指す受講生からすれば、業界の中の人も求めている経験・能力なのだと改めて実感したのではないでしょうか。

ラストメッセージでは「スポーツ業界を目指されている方がほとんどかと思います。新卒で入る方はネットワークが重要になってきますし、中途で入る方は何か武器を身に着けてから入ってくる人が多い。他業界の優秀な人も狙えます。色々と伝えたい事はありますが、スポーツの仕事…やはり勝ち負けがある週末は楽しいですね!それが一番の魅力かな。業界を志望されている方は是非!」とこれまで2つのスポーツクラブの仕事を体験し、社会に感動を届けてきた山田氏の実感のこもった言葉を頂戴しました。

多くの人が憧れるスポーツクラブの仕事。

山田氏の言う「勝ち負けのある週末」を掴み取るためにも、今から少しずつ情報・経験・接点を積み重ねていくことが大事。

受講生がスポーツ業界入りに向け一歩ずつ前進していく為の、キッカケとなる講義だったのではないでしょうか。

 


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講師/ゲスト

シティ・フットボール・ジャパン株式会社
パートナーシップ部門 マネージャー

山田 敏之

1981年生まれ。マサチューセッツ州立大学アムハースト校経営学部スポーツマネージメント学科卒業後、アメリカ独立リーグABA(アメリカンバスケットボールアソシエーション)球団にてインターン。帰国後、デザイン会社での法人営業を経て、Jリーグ東京ヴェルディでスポンサー営業を担当。
2015年2月より日本企業向けのスポンサーセールス担当として、シティ・フットボール・ジャパンに入社。

08年まで企業の外部人事部機能を担い、企業経営における人材開発・採用戦略の立案・導入を行う。08年よりマーススポーツエージェント(現:ウィルオブ・スポーツ)立ち上げ参画。アスリート・プロチームのマネジメント、スポーツイベントプロデュースなどを経験し、2010年「MARS CAMP」創設。現在は社内事業統括、新規事業立案・推進を担う。スポーツ関連企業の外部人事部としてスポーツ×キャリアをトータルでプロデュースしながら、2020以降に事業化・プロ化を視野に入れる各種スポーツ中央団体の事業パートナーとして各種プロジェクトを推進中。