スポーツの魅力を感じているのは、エンドユーザーだけでなく企業も同じ

講座レポート

  • 対象講座
    企業が求めるスポーツの価値 ⇔ スポーツが企業に提供出来るもの
  • 日時
    2017年2月25日(土) 15:00~17:00
  • 会場

    TKP新宿カンファレンスセンター カンファレンスルーム4C

    東京都新宿区西新宿1-14-11 日廣ビル 4F

  • 講師/ゲスト
    岩本明詳細
  • 講師/ゲスト
    西岡由香梨詳細
  • ナビゲーター
    仲島 修平詳細

 

今回の講座は大手クレジットカード会社である三井住友カード株式会社から岩本氏、西岡氏の豪華2名がご登壇!

スポーツをエンドユーザーとしてではなく、スポーツを広報戦略とCSRという2つの観点で消費・活用する三井住友カード株式会社のお2人に、一般企業が感じるスポーツの魅力、そしてその魅力を活用する狙いについて、2時間たっぷり迫ってまいります!

三井住友カード株式会社は、設立が1967年と今年で50周年の企業で、三井住友銀行、三井住友ファイナンス&リース、SMBC日興証券、など日常生活で必ず耳にしたことのある企業と同じ、三井住友フィナンシャルグループのクレジットカード会社の一つとして、東京、大阪はじめ海外への展開もしているグローバル企業。

日本で初めて「VISA」というブランド名がついたカード「三井住友VISAカード」を発行。

「“安心で豊かな消費生活の実現“に貢献する」という使命を掲げ、日本におけるVISAのパイオニアとしてキャッシュレス社会を支える総合決済事業を展開するカード会社として私たちの生活・日本の経済を支える日本有数の企業としてその名を知らない日本人はほとんどいないでしょう。

 

それでは、そんな日本有数のクレジットカード会社、三井住友カード株式会社が広報、そしてCSR活動にスポーツを展開するのはなぜか。

仕事のリアル(1)では、まず広告宣伝という観点からご解説いただきます。

企業がスポーツに対して協賛しているという事実は、皆さんもご存知かと思いますが、スポーツに協賛をしている目的は、「応援」だけかというとそうではありません。

企業が協賛をする目的は様々ありますが、三井住友カード株式会社は以下の3つの目的で協賛をしています。

①広告効果(ブランドイメージの向上)

②会員サービスとしての協賛対価活用

③スポーツ振興への寄与

岩本氏は上記を踏まえご解説。

「三井住友カード株式会社として、『三井住友VISA太平洋マスターズ』という今年で32回目となる歴史のあるゴルフ大会を主催していたり、ワールドカップを優勝したなでしこジャパンの選手が活躍する『なでしこリーグ』のオフィシャルスポンサー、『東レパンパシフィックオープン(PPO)』という大会に協賛をしております。また、スポーツではございませんが、『宝塚歌劇』の冠協賛(本公演一演目に対しての協賛)をしていたりもしているというのが、広報宣伝部としてスポーツや娯楽に協賛をしている部分になります。

三井住友VISA太平洋マスターズについてお話すると、弊社としてオリンピックの方へ協賛をはじめたタイミングという部分と、国際色豊かな大会、ゴルフ大会でのクレジットカードの使用率が高いという背景での親和性という面から、三井住友カードのイメージを向上させるために大会の主催をしております。なでしこリーグについても、東レPPOについても、宝塚歌劇についても同様です。なぜ、スポーツへ予算投下をするのかという目的の部分、そして明確なターゲットを設定しているからこそ主催、協賛をしています。」

 

<企業がスポーツを活用するわけ>

 

そしてその中の三井住友VISA太平洋マスターズを一例としてご解説いただきました。

「主催者としては、大会の運営はもちろん、コースのセッティング、スポンサーの獲得をしていたりしています。また、大会の運営ではボランティアの方々にも沢山きていただいており、運営するには多くの方々のご協力があって成り立っています。また、広報という部分で、メディアの方々向けのリリースや会場で記事を書くことのできるスペースを用意していたりと、多くの方へ大会の名前が届くような準備をしております。大会に冠名がついているので、どこのメディアに出ても弊社の名前が出て、大会と弊社の名前がリンクするという点があるのと、歴史がある大会というところで長く主催しているだけあって、イメージも浸透しています。目的は弊社のブランドイメージアップであり、大会自体のイメージ(運営)、良い大会である評価に引きずられて弊社のイメージも上がるという点で重要なコンテンツとなっております。」

広報宣伝部としては、大会のイメージ向上→ブランドイメージの向上が目的ですが、その目的を実現するための課題もたくさんある。

岩本氏は、「石川遼選手などがいたときは若い方々も興味を持ってもらいやすいという点があるのですが、選手からゴルフの魅力の発信、協賛スポンサー、後援してくださっている地元企業からの発信にご協力いただき、少しでも多くの方々にリーチさせることで、来場者増、視聴率増、そして大会時点の予算の増加によりゴルフ大会の好循環を図っていきたい。」とご解説。

そういった背景で、試験的に大会の公式アプリを作成するなど、今の時代に合わせたアプローチも図っています。

スポーツにただ協賛をするのではなく、スポーツを活用し、自社のブランドイメージや商材のイメージを作っていくための協賛であることを忘れてはいけません。

スポーツを広告として活用するには多額の予算も、人もかかりますが、大きな効果につながるからこそ、企業はスポーツへ予算を投下していくのでしょう。

 

<CSRとしてのスポーツ活用術>

 

そして、仕事のリアル(2)では自社のブランディングという広告宣伝という側面ではなく、企業として社会にどう貢献するのかという三井住友カード株式会社として行われているCSR活動について西岡さんにご解説をいただきます。

CSR活動とはcorporate social responsibilityの略で、企業の社会的責任という意味で使われています。

企業も社会の中で成り立っているからこそ、企業としてどう社会に貢献していくのかと考えるようになり、日本ではCSR活動をメインで行う部署ができた2003年はCSR元年と言われるなど、ここ15年くらいで大きく進んだ考え方として使われております。

では、三井住友カード株式会社のCSR活動とは何か。

西岡氏は「三井住友カード株式会社はCSR活動という立場から日本フットサルリーグ/Fリーグの協賛をしています。キャッシュレス社会の実現を目指す総合決済事業者として、きたる2020年の東京オリンピックに向けても全国のキャッシュレス社会を実現するためには地方のキャッシュレス化を促進していかなければいけないという課題があった中、Fリーグは全国に拠点があり都会でも地方でも愛されているという点と、フットサルを通じ地域に密着した地域活動を地道に行われているという点で、今回協賛に至りました。」とご解説。

では、他にも競技がある中で、なぜFリーグなのか。

その理由はFリーグの成長性にあると西岡氏。

「フットサルは全国各地で親しまれているのはもちろんなんですが、フットサルW杯の誘致や観客動員数の増加を着実にしている点、またサッカー経験者は社会人になった後フットサルに転向するといったケースが社内の中にも多数あり、そういった成長性を鑑みた上でフットサル、Fリーグへの協賛を決めました。」

そういった中での始まった協賛およびCSR活動の具体的な取り組みとして、2015年に「地元の子供達、ファミリーを招待しフットサルの魅力を」を実施。

12チームが一堂に会するイベントにて町田セントラル、小田原セントラルの2会場で、特別クリニック、エスコートキッズ、学童に通う子供達や養護学校に通う子供達を招待してエキシビションマッチを実施。

西岡氏は「CSR活動の一環として、スポーツに協賛するのは初めてだったので、私たちがスポーツというものを通して何ができるのかを考えて、色々なパートナーさんにご協力いただきながら、まずセントラルという1日に複数の試合を観戦できるタイミングでチャレンジをしました。」とご解説。

社内では、社員の方々に協力してもらい社内報でも呼びかけたり、裏側での地道な声がけもしていたそうです。

企業としてフットサルに関わる中、企業としてスポーツというコンテンツを活用して、どのような価値を提供できるのか、意義・意味を考えていくことで見えたものが、スポーツの魅力を伝える機会の創出。

3ヶ月で4イベントを実施し、150名を超える方々にご参加いただき、満足したとの声をいただいたそうです。

 

<三井住友カードだからこそ>

 

そして、1年目の活動を経て、自社だからこそできるスポーツを活用したCSR活動として展開するのが金融リテラシー教育。

クレジットカード会社という金融業界の企業だからこそできるコンテンツとして、金融×社会貢献の形として、取り組みを開始。

フットサルにちなんだ3兄弟の「猿」のキャラクター、正しいお金の使い方について教えてくれるような寸劇を交えた金融リテラシー教育教室を選手と一緒になって実施し、三井住友カード株式会社だからこそ提供できるイベントへと変化しました。

1年目の経験をもとに2年目は金融業界に属する三井住友カード株式会社だからできた金融教育教室。

金融教育という「お金」という扱いが難しいコンテンツに対して、お客様から「休憩時間に非常に有意義な話を聞くことができた」などポジティブな意見があったということで、このイベントをさらに良い活動にするにはどういうものに変えていくのかが今後の課題でしょう。

 

<今後のリアル、そしてゲスト2人の仕事観からこれからのヒントを探る>

 

そんな、三井住友カード株式会社の広告宣伝部の岩本氏、CSR活動の西岡氏、お二人それぞれの今後のリアルとして仕事のキーパーソンでは岩本氏には「日本ゴルフツアー機構」、西岡氏には「チーム・協会、メディア」をあげていただきました。

「(岩本氏)日本ゴルフツアー機構さんという日本ゴルフのツアーを取り仕切っているので、協力してよりよい大会の運営、ファンサービスの改善をしていきたいですね。(西岡氏)チーム・協会さんは、もっとより良いイベントにしていくために今後はさらに良い関係で取り組んでいけるといいですね。メディアは、もっとこういう活動をいろんな方々に届けていくためにあげさせていただきました。」

ここまで一般企業として、自社の広告宣伝に対していかにスポーツを活用するか、一企業としてスポーツを通して社会的責任を果たせるか、具体的な取り組みをもとにご解説いただきました。

そんなお二人のProfessional!仕事の流儀は「携わる業界の知識を深め、分からないことはあらゆる手段を使い知ること。その上で、あるべき姿を確認し物事を進めて行く」。

「これは、どんなことでも言えるかと思いますが、まずは分からないことを排除する。そして、スポーツでパートナーになるのであれば、頼られるパートナーになってほしいと思います。知らないまま進めて行くと、どこに向かっているのか分からなくなるので、自分自身が目的を明確にした上で仕事は進めて行くのが必要だと思います。何に対しても、知識がある方は頼られるので、頼られる方になってほしいと思います。」と岩本氏はご解説。

また、今と違う立場でスポーツの仕事をやるとすれば岩本氏は「選手マネジメント」、西岡氏は「チームマネジメント」。

「(岩本氏)選手マネジメントは選手というキャラクターを立たせてスポーツを盛り上げて行くことができるのは非常に意義があると感じでいます。ハンドボールの宮崎選手などキャラクターが立つことで競技を盛り上げることができ、スポーツ業界の底上げができるのではないかなと思います。(西岡氏)今年度CSR活動を担当し全国のチームの方とやりとりする中で、チームがいかに地域の方々を巻き込んで行くのか、選手をどういう風にマネジメントするのか、そういった立場でスポーツを盛り上げて行くのは面白そうだなと思いました。」

一度キャリアを挟んで、スポーツ業界に入るとしたら「好きだけじゃなくてできることが想像つく仕事、マスコミをはじめとしたメディア関連の仕事」をあげていただきました。

「(岩本氏)一般企業には、経理や総務などの仕事はもちろんありますので、好きという想いを持って何がしたいのか、その部分を大事にすれば配属が違うとしても自分がやりたいことをやれる可能性も高くなるかもしれませんし、異動もあるかもしれないので、好きなことを仕事にしたい皆さんだからこそ、こういう風に伝えさせていただきました。(西岡氏)今自分自身の仕事の中で課題から出てきた答えです。スポンサーをする上で露出の部分は非常に大事な部分ですし、露出があることで人気や認知が増えるので、マスコミにどういう風に取り上げてもらえるか、そのツボを知っていれば今の仕事にすごい活きてくるなあと思いました。」

一般企業の中でスポーツ以外のご経験をされ、今スポーツに関わるお二人だからこそ感じる部分であり、スポーツへの想いを形にしたい受講生にとってもこれから働く上で非常に重要な考え方となるでしょう。

 

<ラストメッセージ>

 

ここまで、クレジットカード会社でスポーツを活用してこられた、岩本氏、西岡氏のお2人に、受講生に向けてラストメッセージを頂戴しました!

「(岩本氏)今日はありがとうございました。これから皆様も色々な仕事、またスポーツの仕事を見つけていきたいと思っておられると思いますが、逆に私が就職活動をしていた頃はそんなこと考えていなかったので、すごいなあと思います。仕事について想像つく方、想像つかない方おられると思いますので、今回の講座が皆様のために少しでもなったら嬉しいです。また、皆様が思っていらっしゃるスポーツへの想いが実を結ばれると嬉しいです。ありがとうございました。

(西岡氏)私はスポーツを仕事にしたいと思って仕事をしていたわけではなく、流れに乗っていたらいまに至るのですが、いろいろな経験を通して今回のFリーグでの仕事も多くの皆様にご協力があってできていると思います。チームの方、リーグの方、代理店の方もそうですが、人とのつながりを本当に大事にしなければいけないなと思います。人とのつながりを大事にするのも関わる人の想いを大事にしてこれから歩んでほしいと思います。今回はありがとうございました。」

スポーツへの想いがあるMARS CAMP生。あまり情報として表立たないスポーツの仕事であるが故に、特別であるかというとそうではありません。お2人のように一般企業という立場でスポーツに関わる方からのお話を伺う限り、仕事の進め方はどれも変わりません。

スポーツの仕事だから、というわけではなく、プロフェッショナルとして目の前の仕事に熱心に取り組む、関わる人を大切にする、納期を守るなど、基本的なことが一番大切なのかもしれません。

スポーツへの熱い想いがあるMARS CAMP生ですが、一度仕事とはという原点に振り返ることで、さらに成長へと歩むことができるのではないでしょうか。

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講師/ゲスト

三井住友カード株式会社
広告宣伝部 シニアスタッフ

岩本明

1972年生まれ 埼玉県出身。青山学院大学法学部卒業後、株式会社ジェーシービーに入社。
 入社後は調査部(債権回収部門)、日本カードネットワーク(決済ネットワーク営業部門)を担当。
その後広告代理店に転職し主に玩具メーカーの営業を担当。
2007年に三井住友カードに入社し、東京管理部を経て2010年より現職。
 三井住友カードが主催する三井住友VISA太平洋マスターズのメイン担当として、ゴルフ業界関係者や各協賛企業との調整に携わる。
その他、なでしこリーグや東レパンパシフィックオープンテニストーナメントといったスポーツ関連の協賛から、宝塚歌劇への協賛まで幅広い協賛案件を担当。

三井住友カード株式会社
経営企画部 広報室 兼 CSR室

西岡由香梨

1986年生まれ 静岡県出身。早稲田大学国際教養学部卒業後、三井住友カードに入社し、東京管理部でクレジットカードの債権回収に携わり、その後CS推進部にてお客様満足度向上のため、お客様の声の収集・分析を軸とした課題改善活動や啓発を担当。
2015年より経営企画部にて広報業務とCSR業務を兼務。マスコミ対応やニュースリリース対応を行う一方、社会貢献活動として金融教育の普及にも取り組んでおり、Fリーグへの協賛を通じ、リーグや各クラブとの協働による小学生向けの金融教育を行っている。

08年まで企業の外部人事部機能を担い、企業経営における人材開発・採用戦略の立案・導入を行う。08年よりMARS立ち上げ参画。アスリート・プロチームのマネジメント、スポーツイベントプロデュースなど、社内事業を横断的に従事し、10年より立ち上げた、「MARS CAMP」商品企画・広報も担当。新卒・中途共にスポーツ業界内企業の外部人事部として活動しながら、体育会系人材の就職支援やアスリートと企業を結ぶセカンドキャリア支援など、スポーツとキャリアをトータルでプロデュースする。