スポーツ産業市場の拡大に向け、スポーツ庁が描く青写真とは?

講座レポート

  • 対象講座
    スポーツを成長産業に! ~スポーツ庁がスポーツビジネスに託す想い~
  • 日時
    2017年4月12日(土) 15:00~17:00
  • 会場

    TKP新宿ビジネスセンター 11Fスカイ会議室B

    東京都新宿区西新宿2-3-1 モノリスビル11F

  • 講師/ゲスト
    松山 大貴詳細
  • ナビゲーター
    仲島 修平詳細

スポーツをビジネスにしたい人のための最速講座「MARS CAMP」も遂に第14期に突入!

「MARS CAMP」は「スポーツ業界で活躍する仲間を増やす」ことを実現し続けるコミュニティとして、2020年・ラグビーW杯などスポーツへの機運が高まる我が国日本において、皆様と共にスポーツ業界を盛り上げて参ります!!

14期もどうぞよろしくお願いいたします!

 

さて、記念すべき14期初回のゲストはスポーツ庁から参事官付参事官補佐の松山氏にお越しいただきました!

松山氏はスポーツ庁の中で、スポーツ産業振興案の立案・実施を担当するまさにスポーツ産業の成長に欠かせない業界のキーマン!そんな松山氏にこれからのスポーツ庁の仕掛けのリアルと、これからのスポーツ業界との関わり方について迫っていきます!

まずは、スポーツ庁についてご紹介。

スポーツ庁は、スポーツ基本法の趣旨を踏まえ、国際競技力の向上はもとより、スポーツによる健康増進、スポーツを通じた地域を経済の活性化、国際貢献など、スポーツ行政を総合的・一体的に推進するため、文部科学省の外局として設置された組織。スポーツを通じて「国民が生涯にわたり心身ともに健康で文化的な生活を営む」ことができる社会の実現を目指し、様々なことを実施しています。

なお、スポーツ庁長官の鈴木大地氏は、第2期スポーツ基本計画では「〜スポーツが変える。未来を創る。Enjoy Sports,Enjoy Life〜」を掲げ、スポーツを通じて人生を、社会を、未来を変えようと、東京オリンピックを好機としてスポーツを通じて人々が繋がる国民運動を展開。そして、1億総スポーツ社会の実現を目指しています。

まさに日本におけるスポーツビジネス市場の大元を松山氏にお話しいただいたところで、仕事のリアルではさらにスポーツを成長産業として市場を盛り上げるスポーツ庁の仕掛けのリアルと、これからのスポーツ業界の未来について迫ってまいります。

<スポーツによる経済の活性化について>

松山氏は、「スポーツが新たな価値を生み出す時代へ」という題目で、これからのスポーツビジネスについてご解説くださいました。

・スポーツで稼ぎ、その収益をスポーツに還元するシステムの実現
・コストセンターからプロフィットセンターへ
・人々にこたえる付加価値あるサービスを提供し、カスタマー・エクスペリエンスを高めるスポーツ産業の振興を促す
・スポーツ産業の潜在成長力を顕在化させ、我が国の基幹産業へ

この4つをスポーツビジネス市場におけるこれからの方向性として示されました。

さらに松山氏は今のスポーツ産業を「バブルな市場」とご解説。 「スポーツ産業はオリンピック開催が決まり、スポーツに対する人々の関心が高まっています。スポーツ市場は言うなればバブルな市場ですが、ただオリンピックが終わった時に何を残すかというのが重要です。スポーツで稼いだお金をさらに市場へ還元し、スポーツ界全体をどうしていくのか考えるのかがこれから大切な視点となってくるかと思います。」

オリンピックが終わった時に残ったもの、つまり「オリンピックの遺産」という意味でオリンピックレガシーという言葉がありますが、東京オリンピックが終わった時にレガシーとして何を残すのか、これはスポーツ庁含め国全体の課題となっています。

<スポーツ産業市場拡大のキーファクターは?>

課題の背景として挙げられるのがまだまだ未成熟とされているスポーツ産業の市場規模。2002年当時約7兆円あったものの、2012年で約5.5兆円と10年で約2兆円ほどに縮小。

プロ野球やプロサッカーの市場規模を見ても、アメリカのMLB、イギリスのプレミアリーグと比較すると1995年当時同じ市場規模であったものが2012年では約5倍もの市場の差が生まれています。

具体的な目標・施策として挙げられたのが、

■スタジアム・アリーナ改革(コストセンターからプロフィットセンターへ)
■スポーツコンテンツホルダーの経営力強化、新ビジネス創出の推進
■スポーツ分野の産業競争力強化

上記の3つの柱で、スポーツをビジネスとしてどのように活性化させていくのか、新しいビジネスをどのように創出するのか、ハードとソフトの面に基づいて推進しています。

続いて、具体的な目標・施策について松山氏に掘り下げていただきました。

<スタジアム・アリーナ改革について>

■収益モデルの確立
■スタジアム・アリーナを核とした街づくり(スマート・ベニュー構想)の実現
■民間資金の活用・公民連携の促進
を目指し、まさに今現在もスタジアム改革が進行中。

大阪府吹田市に新しくできたガンバ大阪のホームスタジアムである「市立吹田サッカースタジアム」の近くでは、ショッピングセンターなどの娯楽施設が併設し、スタジアムを含めた複合型施設となっています。

また、松山氏は広島カープを例に、スタジアム改革の成功事例について述べます。
「マツダZoom-Zoomスタジアムでは、商業や住宅の一体開発や観客にストレスのない様々な工夫を凝らした設計がなされ、カープの活躍と相まってビジネスとしても広島全体への社会的な波及効果が生まれた事例となっています。広島が成功したということは他の球団や他のクラブが行うことができれば、スポーツ産業としてさらなる成長ができるのではないでしょうか。」

スタジアム・アリーナ改革というハード面が整備されることと、事業といったソフト面を活性化させていくことがまさしく今後の鍵となることでしょう。

<スポーツコンテンツホルダーの経営力強化、新ビジネス創出の推進について>

現在は大学スポーツの商業化を国レベルで推進させていくために、アメリカの大学スポーツ連盟であるNCAAからとった、日本版NCAAの設置に向け検討がなされています。

一括で大学スポーツを管理する日本版NCAAは、学生アスリートの学業環境充実、大学スポーツを「観る」スポーツとしての価値を高め、そこで生まれた収益を大学スポーツへと還元、といった様々な面から大学スポーツの発展を図る組織として、産官学連携で取り組んでいます。

また、スポーツ分野の産業競争力強化としては、スポーツ経営人材の育成がスポーツ業界では急務とされ、スポーツ市場で経営力のある人材を育成し、産業を活性化していこうと、スポーツというコンテンツが有する多様な価値を生かし、スポーツ産業の発展を担うスポーツ経営人材の育成・活用についての検討がなされています。

スポーツ経営人材の育成・活用をしていくためのカリキュラムの構築やスポーツ経営に関するスポーツMBAの修了資格するための専門職大学院の設置等が進み、スポーツ業界での優秀な経営人材をいかにして輩出するのか、これからの動きに注目が集まっています。

他にも他産業との融合による新たなビジネスの創出として、IT・テクノロジー業界との掛け算による新たなスポーツ観戦やスポーツの楽しみ方の提供や、観光、食、健康などの他業界からの参入が市場の活性化には欠かせません。

<競技者を支える新たな支援体制にも注目>

さらに運動部部活動についても、支援体制として外部指導員制度や各教育委員会等予算型民間委託モデルといったこれまでの支援体制を整備し、今年より新しい形の民間企業部活動委託モデルとして「企業協賛型民間委託モデル」がスタート。自治体や学校からの予算ではなく、企業協賛による指導者派遣を可能にするモデルとして沖縄県のうるま市立伊波中学校のバスケットボール部で2017年の2月よりスタートし、これからの部活動支援の新たな形として注目されています。

ここまで、スポーツ庁でスポーツ産業の発展のために手腕をふるう松山氏にハード面からソフト面まで幅広くお話しいただきました。そんな松山氏の今後のリアルでは「民間企業」をキーパーソンとしてあげていただきました。

「東京オリンピック開催にあたり、民間企業がオリンピック、スポーツへの機運を利用していくことが重要です。さきほどお話ししたIT・テクノロジー、観光、食、健康など他業界の企業がスポーツを利用して新しいコンテンツを作っていく流れが増えていくことがよりスポーツ産業の成長につながっていくと思います。」とご解説いただきました。様々な民間企業がスポーツを利用し新たなビジネスチャンスを生み出していくこと、既成概念にとらわれない新しい発想・イノベーションが求められるのではないでしょうか。

そして、スポーツ庁でスポーツ産業を成長産業にするキーマンである松山氏のProfessional!仕事の流儀は「不マジメに考え、マジメに行動する」。

「私がいう不マジメはただ不マジメということではなく、物事を斜め上から考えてみたり、横から考えるなど、様々な角度から既成概念にとらわれないように考える。そして考えたことを不マジメに行動するのではなくマジメに行動すること。これを意識して仕事をしています。」とご解説。

スポーツ庁、とまさにスポーツ産業のこれかの動きや方向性などスポーツ業界に変革をもたらす松山氏ならではのコメントとなりました。

これまでスポーツを成長産業にするキーマンとして多岐にわたってお話しくださった松山氏の講義も2時間あっという間に終了。

そんな松山氏からのラストメッセージ

「皆さん本日はありがとうございました。私は運よくスポーツに携わっていることができていますが、スポーツ産業は無限大の可能性を持っている産業というのは間違いなく言えると思います。仕事をしていてこんなにいじりがいのある産業はないと思いますね。だから、海外から企業が参入してくるのもそういうのが理由であると思います。その中で、私からのラストメッセージは『スポーツっていうものはどこからでも触れますよ』ということです。自動車産業にいてもスポーツに携わるチャンスはあるし、チーム、スポーツメーカーなどスポーツに直接関わる場所に行くことが全てではありません。そのような観点が持てるような人が増えて欲しいと思います。経済産業省からスポーツ庁へ行きスポーツの仕事をしているのでそれだけでもないよというのが私からのメッセージとなります。MARS CAMPにいる皆さんのような、スポーツで何かしたいと考える方々の何かきっかけになると嬉しいです。本日はありがとうございました!」

 

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講師/ゲスト

スポーツ庁
参事官(民間スポーツ担当)付 参事官補佐

松山 大貴

東京国際映画祭事務局等を経て、2011年経済産業省中途入省。
エネルギー政策、地域経済産業政策、地方創生等を担当。
2015年11月にスポーツ庁に出向。
現在はスポーツ庁創設に伴い新設された現部署にて、
スポーツ産業振興策の立案・実施を担当。

08年まで企業の外部人事部機能を担い、企業経営における人材開発・採用戦略の立案・導入を行う。08年よりMARS立ち上げ参画。アスリート・プロチームのマネジメント、スポーツイベントプロデュースなど、社内事業を横断的に従事し、10年より立ち上げた、「MARS CAMP」商品企画・広報も担当。新卒・中途共にスポーツ業界内企業の外部人事部として活動しながら、体育会系人材の就職支援やアスリートと企業を結ぶセカンドキャリア支援など、スポーツとキャリアをトータルでプロデュースする。