スポーツチームを活性化。フルスピード流・SNSマーケティング術

講座レポート

  • 対象講座
    スポーツを再定義!スポーツ×事業戦略
  • 日時
    2019年3月5日(火) 18:30~20:30
  • 会場

    【会場】TKP新宿モノリスカンファレンスセンター カンファレンスルーム11A

    【住所】東京都新宿区西新宿2-3-1 モノリスビル11F

  • 講師/ゲスト
    古牧 将詳細
  • ナビゲーター
    仲島 修平詳細
  • ナビゲーター
    関谷 秀詳細

先日「ウェブ電通報」の中でリリースされた日本の広告費に関する調査レポートによると、日本の総広告費は7年連続プラス成長となっており、中でもインターネット広告費は地上波テレビ広告費に迫る勢いで成長をしています。

そんな中、デジタル領域でのノウハウ・ソリューションを駆使し、新たなスポーツ事業の立ち上げスポーツ産業市場への参入を果たした株式会社フルスピードより、スポーツマーケティンググループの古牧氏をゲストにお招きし、MARS CAMP第17期第11回本講座『スポーツを再定義!スポーツ×事業戦略』を実施しました!

事業の始まりは、スポーツを通した地方創生によって、日本を元気にしていきたいという想いから。その手段として同社はスポーツ×新規事業としてスポーツエンゲージメントサービスを展開しています。競合他社はほとんどいない中で、ゲストである古牧氏は主にスポーツ団体のSNSマーケティングを行なっています。

2018年11月にスポーツ産業に参入したばかりのフルスピードは、どのように業界に変革をもたらすのでしょうか。

200〜300個のアカウント運用経験を活かす

フルスピードは、スポーツエンゲージメントサービスを通じて、日本にスポーツの文化を定着させることを目指しています。

古牧氏はサッカーを例に「なでしこリーグは、なでしこジャパンがW杯で優勝した時には盛り上がったが、その人気が定着していない。Jリーグの中で人気の高い浦和レッズでさえも、夏場は観客数が落ち込む」と、スポーツ業界の集客面での課題を挙げました。

「Jリーグは、1回来た人をどう定着させるかという課題を持っています。Bリーグはキャパシティが狭いので、ある程度は定着していますが、Jリーグほどコアファンは少ないという課題を持っています」

そんな課題感を踏まえて、同社が提供するサービスはサポーター・ファンとの関係性(ファンエンゲージメント)を高めるために、SNSを使用し、既存の「PDCA」ではなく「RPDC」を回していくことに重点を置いています。

そもそも、スポーツエンゲージメントサービスの「エンゲージメント」とは何なのか。古牧氏は「簡単に説明すると、SNSでいいねとコメントをしてくれる人の割合のことで、チームとお客さんの関係値を示す」と説明しました。

特にチームに対しては「ファンとの関係性を築くための仕掛けとして、RPDCを回しましょう」提案すると言います。RPDCというのは

「R」esearch ソーシャルリスニング

「P」lan ターゲット/施策選定

「D」o SNS運用支援

「C」heck レポーティング

上記4点をスポーツ団体のパートナーとして行うことがフルスピード社のミッションであり、主にFacebook / Twitter / InstagramといったSNS上でのファンとのコミュニケーションを生み出し、リーチ拡大と集客に繋げる施策を敢行。

例えばRの部分では、Twitterでのファンのコメントをすべて集計して「初めて来たお客さんが、どんなところに不満を感じているのか」をチームに明示します。

これまでフルスピードは、200〜300個のアカウントの運用経験を持っており、その経験からFacebookとInstagramは月に12〜15投稿を推奨。「Facebookは1日に何投稿もすると、表示されにくくなるロジックが働いている。Twitterはそれがなく、日時順に表示される」と、SNSによって差異があることを古牧氏は説明しました。

基本的にはチームのSNSを一括管理していますが、InstagramとFacebookはフルスピードが運用し、Twitterは投稿方針までをフルスピードが決めて、運用はチームが行なうというケースもあるようです。

SNSによってターゲット層が異なる

各SNSはそれぞれ特性が異なるため、その運用方法も変わってきます。

Twitterに関しては「即時性、拡散性が強く、拡散されるようなRTキャンペーン等を行なうことが重要」だと古牧氏は言います。また、ファンの声を拾うために、ハッシュタグを活用してツイートを促すことも有効になります。

Facebookに関しては「コアファンが数多くいる。鹿島アントラーズや浦和レッズのFacebookを見ると、投稿に対してかなりの数のコメントが付いている」と古牧氏は語っており、その上で「炎上しないように、オフィシャルな情報を流すべき」と注意を歓喜しています。

Instagramに関しては、選手のオフショットや、スタジアムの映える風景などを投稿する取り組みを例として挙げました。FC岐阜が行なう「岐阜ジェニック」というキャンペーンでは、Instagramのリポスト機能を活用して、ファンの投稿をチームのアカウントで掲載しています。これに対して、掲載されたファンからは喜びの声が上がっているとのことです。

古牧氏は、Instagramでは「ターゲットからコアファンを外していい。新規ファンがタッチポイントとなるような内容にしていったほうが効果的」と使い方に言及しており、SNSによってアプローチする層が異なることが分かります。

フルスピードでは、J1で常に上位を狙うようなチームも担当しています。そのチームはそもそもデータ分析があまりできていなかったということもあり、どこに注力しなきゃいけないかという点でファン層に目をつけました。

「攻め」の広報と「守り」の広報 

チームによっても異なるものの、古牧氏は「Bリーグは『攻め』の広報が多く、Jリーグは『守り』の広報が多い傾向がある」と感じています。

「SNSに関しては、選手の肖像権に制限をかける動きもあります。ただ、本当のところはファンが拡散してくれたほうが、チームにとって効果的なので、あまり抑え込まないほうがいいです。個人的には『攻め』の広報を拡大していきたいと思っています」

今後の営業方針について、古牧氏は「影響力のあるリーグのチームに訴求していきたい。プロになる手前で、VリーグやFリーグのチームに関与していきたい思いはある」と、プロ化を目指すスポーツへの関心も明かしました。

スポーツ団体に置いては、まだまだ馴染みの薄いデジタルマーケティングの領域ですが、データに基づいた戦略作りを行わなければ、ファンとのエンゲージメントは高まってこない事もまた事実。

すでに他業界では試行錯誤がなされ、成功事例が生まれているからこそ、そのノウハウを持っているフルスピード社が市場参入することに価値があることは間違いありません。

当日の受講生からのアンケートには

◎若くしてスポーツの新規事業を経験されている古牧さんのお話は、学生の自分にとって将来のなりたい姿がイメージしやすかったです!
◎SNSの重要性は高まるばかりですが、スポーツ業界においてはそのノウハウを持っていることが強みになるのだと気づかされました。
◎スポーツチーム側のSNS運用スタンスの違いや団体側の実情がリアルに伝わってきました!
◎既存のスポーツビジネスの枠組みに関わるだけでなく、新規でサービスを作るという視点もこれから業界を成長させる上で必要になると思いました。

などなど、業界にとって同社がサービス展開することのインパクトの大きさと、新規事業を作るうえで必要な視点を学び取っていた様子。

そして最後に、スポーツ業界を志す学生に向けて古牧氏からラストメッセージを頂戴しました。

「正直入りたい会社に入れる人は一握りですし、入ってから心折れる場面もあると思いますが、簡単に諦めないで欲しい。MARS CAMPに来ているような方は、信念をもってやり続ければチャンスはかならずめぐってきます!その為にも今からインプットとアウトプットを繰り返すことが出来れば、スポーツ業界に入ったときに活かせるので、信念をもってチャレンジを続けてください」

この時期の学生の多くは就職活動が始まり、キャリア選択が迫られるタイミングでもあります。

しかし、古牧氏のお言葉を踏まえて信念を持ち続けることが出来れば、どんな環境でもスポーツ産業の活性化に関わることが出来るようになることでしょう。

 


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講師/ゲスト

株式会社フルスピード
スポーツマーケティンググループ

古牧 将

1994年群馬県伊勢崎市生まれ。幼少期からサッカーを始め、高校時代には関東大会出場を経験。

2017年に玉川学園大学を卒業し、株式会社フルスピードに入社。

入社後は新規事業の動画プロダクトの営業とヘルスケア業界のクライアントを担当。

2018年11月、同社のスポーツマーケティングG立ち上げから参画し、現在は主にスポーツエンゲージメントサービス事業を担当している。

08年まで企業の外部人事部機能を担い、企業経営における人材開発・採用戦略の立案・導入を行う。08年よりマーススポーツエージェント立ち上げ参画。アスリート・プロチームのマネジメント、スポーツイベントプロデュースなどを経験し、2010年「MARS CAMP」創設。現在は社内事業統括、新規事業立案・推進を担う。スポーツ関連企業の外部人事部としてスポーツ×キャリアをトータルでプロデュースしながら、2020以降に事業化・プロ化を視野に入れる各種スポーツ中央団体の事業パートナーとして各種プロジェクトを推進中。

13年新卒入社 (新卒1期生)。元々はマスコミ業界を志望し、学生時代には学生スポーツ新聞にて活動。並行しMARS CAMP2-5期生として、チームスポンサー営業・イベント運営・リーグ広報・ロンドン五輪Webサービスのインターンに参加。
入社後はスタジアムフード事業、チーム興行支援、チケットセールスを担当し、現在はスポーツの仕事に興味・関心がある学生/社会人、累計1万人以上の方々向けにスポーツ×キャリア支援のコーディネーターとしての業務に従事。並行して「MARS CAMP」コンテンツ企画/広報/マーケティング業務も担当。