世界有数スポーツメーカーへ。PUMAのプロモーションの極意とは?

講座レポート

  • 対象講座
    スポーツブランド -セールスの極意-
  • 日時
    2018年12月3日(月) 18:30~20:30
  • 会場

    【会場】TKP新宿カンファレンスルーム4B

    【住所】東京都新宿区西新宿1-14-11

    Daiwa西新宿ビル 4F

  • 講師/ゲスト
    合志 卓也詳細
  • ナビゲーター
    関谷 秀詳細
  • ナビゲーター
    仲島 修平詳細

 

表舞台で輝きを放つアスリートの力をさらに引き出し、その価値を高め、影響力を高めには「支える」側の力が不可欠になります。

MARS CAMP17期5回目となる講義のゲストは、MARS CAMP9-10期生でもあり、現在プーマジャパン株式会社スポーツマーケティング本部に勤務されている合志卓也氏にお越し頂きました。

合志氏は大学卒業後外資系シューズブランドの会社に新卒入社しその後は販売業務を行いながら、在庫管理やプロダクトのトレーニングを経験した後、プーマジャパンへ転職。スポーツマーケティング本部に在籍しながらサッカーのプロモーションを担当しており、Jリーグチームや選手へのサポートを通してプーマのブランドの訴求に努めています。

 

 

―プーマの組織図と役割

プーマジャパン株式会社は2003年2月24日に設立。スポーツ業界において多大な影響力を持っているブランドであることは言うまでもありません。

内部は営業本部、CGP事業部(コブラ・プーマゴルフ)、リテール本部、人事総務本部、マーケティング本部、財務本部、業務IT本部、マーチャンダイジング本部、製品本部、スポーツマーケティング本部の10の部署に分かれています。

合志氏が所属するスポーツマーケティング本部と密接に関わる営業本部の中には、「チームスポーツ営業部」という部があります。ここではスポーツショップや学校を顧客として、プーマのユニフォームやスパイクを店頭に置いてもらう、学校にプーマの製品を使ってもらうなど、プーマのブラウンドをコンテンツとして売り上げを出しています。

「マーチャンダイジング本部」はドイツ本部と日本の支部の間で、商品関係における施策提出や受け入れ検討などの仲介的役割を担います。そしてチームのユニフォームや選手のスパイクを作成するのが製品本部。一部ではありますが、各部署はこのように役割が振られています。

合志氏の務めるスポーツマーケティング本部では、サッカー、ランニング分野に特化しており、主に選手やチームを通して、プーマの展開するサッカー、ランニングのマーケティングを担当しています。「マーケティング本部」ではライフスタイル、SNS展開、イベント企画等に加え、こちらもサッカー、ランニングの分野で小売店等を絡めた販促を行っております。

 

―影響力のあるチームへのサポート。そしてバスケにも…

 2018年度はJ1に所属する4チーム(川崎フロンターレ、セレッソ大阪、ジュビロ磐田、清水エスパルス)のユニフォームサプライヤーとなっています。ここの担当はスポーツマーケティング本部。それぞれのチームに担当が存在し、チームに対してアプローチ、サポートをしています。「チームを使って世にプーマを打ち出していく」(合志氏)という目的が根底にあります。その中でプロモーション効果を見いだせる、影響力のあるチームにサポートをしていくという方針を持っているのが特徴です。むやみやたらに契約チームを作るのではなく、影響力のある静岡の2チーム、東のフロンターレ、西のセレッソ大阪と戦略を持った上でのチーム選定とのことです。 

もちろん、国内だけでなくグローバル展開も行っています。海外のアセットについては、ドイツのドルトムント、イングランドのアーセナル、イタリアのACミランなどがプーマのユニフォームを利用しています。酒井宏樹選手が在籍するフランスのマルセイユも今年からその一員に加わり、海外においてもブランドの規模を拡大していっています。

日本ではまだ大きな展開にはなっていませんが「プーマ×バスケ」の企画も進んでいます。

プーマのスニーカーにはバスケシューズから派生して作られたものもあり、「プーマ×バスケ」の結びつきが古くからありました。現在はあまりバスケットボールに大きな関わりはなかったのですが「アメリカでNBA選手も誕生するような大会に、ユニフォーム提供などでプーマがサポートしていたり、それに付随してバスケシューズの開発などにも着手し始めています」(合志氏)と、現在のバスケットボールの人気に合わせ、アメリカでは「プーマ×バスケ」の新たな展開が広がりつつあります。 

 

―NEWスパイクは注目の集まる試合で  

影響力のある選手と契約することはブランド力向上のために欠かせないと合志氏は言います。プーマの製品を履いている選手を見たサッカープレーヤーが「あの選手が履いているスパイクいいな」と感じ、実際に商品を購入するという流れを作る作業の1つとして、「選手を使った」プロモーションというものは重要になっていきます。

選手契約に関しては、エージェントやマネジメント会社との協力が必要になります。エージェントが選手との仲介役になって頂くことで金銭が絡んだ契約詳細についての話がスムーズに進みます。加えて、マネジメント会社の存在によって撮影依頼、取材、イベントの仲介が上手くいきます。そのような存在は選手販促を構成する上で大きな役割を果たしています。

プーマでは年に数回、スパイクの色が一新され、モデルが変わります。そのタイミングで訪れる試合では必ず契約選手に履いてもらうことで「お、あの新しいスパイクは何だろう」とターゲットユーザーに思わせます。このように、認知から購入に結び付けるための施策を「履かせこみ」と呼んでいます。特に代表戦のような注目の集まるポイントで、契約選手に「履かせこみ」をすることを意識しているとのこと。プーマとして打ち出したい商品を注目の集まる試合やイベント等に焦点を合わせて露出することが、重要な販促活動の1つとなっています。

選手が契約するまでの流れとしては、ユース年代からアプローチし始めエージェント、マネジメントを介して契約に結び付ける場合や、選手から逆にオファーがあったり…と人それぞれ。これといった流れはないようです。

話題作りの一端としてリミテッドユニフォームというものがあります。今年度、合志氏が担当した川崎フロンターレでは「数字」をモチーフにしたものが作成されました。富士通サッカー部創立年、川崎フロンターレ創設年、優勝した年、サポーターの12番をデザインにしたユニフォームです。反響が出た年は2014年に出した「川崎市政90周年記念」のモデルと、2016年に「宇宙兄弟」とコラボしたもの。こちらは反響が大きかったようです。

 

―力を入れる「高校サッカー」

高校サッカー選手権においてプーマはメインでサポートしています。2018年度のチャンピオンとなった前橋育英高校のように、高校サッカー界において大きな影響力の持つチームのサポートもブランド認知度拡大のために必要な施策の1つ。将来プロになるであろう選手へアプローチしやすくするためにチーム全体をサポートすることで接点を作ったり、中高生がよく見るwebメディアとのコラボ企画を出したり…というような形でプーマブランドを広める活動もしています。「PUMA CUP」といった全国のプーマを着用している主要な高校を招待して開催される大会も、全国各地で行われています。

日本の高校サッカーにおける興味関心、そして認知度は世界的に見ても大きなものなので、プーマとしてそのような影響力のある年代に対してアプローチするのは非常に効果のある戦略であると、社内でも位置づけられています。

 

―PUMAエキサイトマッチでの仕掛け

合志氏の担当する川崎フロンターレでは年に1回、「PUMAエキサイトマッチ」という枠を提供してもらい、プーマのブランド広報をしています。フロンターレをプーマがサポートしているという事実と、プーマがその時期に打ち出したいものをアピールすることが主の目的です。

スタジアムにプーマのブースを設営し、来場者がプーマの商品を触れる機会を設けたり、営業ブースも普段より多く出店。新商品の販売などをして、認知拡大と売り上げ拡大を図っており、プーマにとって重要なイベントとなっています。

アクティべーションとしての権利活用で「選手入場口のマット」と「ロッカールーム」において、プーマの巧みな仕掛けが組み込まれています。一例としては、選手入場口にプーマのロゴ入りマットを敷きフロンターレのインスタグラムに載せてもらうことでプーマをアピールするというもの。試合中継時にはロッカールームにもカメラが入りその中の様子が映されるので、ロッカールームにもプーマのロゴ入りマットを敷いて映像に映りこむようにする、といった施策も打ち出しています。

 

 

―仕事のやりがい。そしてメッセージ

 

合志氏は自分の仕事の持つ影響力を感じた出来事について「フロンターレの優勝した時」という点を挙げました。

「テレビをつければ媒体を開けばプーマのユニフォームが見られ、昨シーズンではJリーグ、天皇杯、ルヴァンカップ、高校サッカー選手権と主要なタイトルすべてをプーマのチームが取りました。その時は非常にやりがいと影響力というもの感じました」

勝ち負けという部分、タイトルレースを制したときの感動というのはスポーツならでは。そして、それが自身の仕事と付随したときに得られるやりがいはとても大きいのだということが伺えます。

また「これからのスポーツ業界を変革させるために、今のスポーツ業界に一石投じるならば」という点については…

「仕事のできる能力のある若手の活躍」が必要不可欠だと語りました。

 

そしてラストメッセージでは、MARS CAMP卒業生でもある合志氏らしいお言葉が。

「皆さんはスポーツ業界で活躍したい!と考えていらっしゃると思いますが、まずMARS CAMPに来ていることが大きな第一歩だと思いますので、様々な情報を掴んで自分のものにして貰えたら。僕自身がCAMP生時代に考えていた事でもありますが、自分にとっての必要な情報を精査しながら、自分の目指している分野に突き進んでください。能力のある若手は求められていますし、どこかで一緒に仕事をすることもあると思います。一緒に切磋琢磨して業界を盛り上げていける間柄になれたらなと思っていますので、楽しみながら頑張ってください!」

 

今のスポーツ業界を更に大きく活発にするためには若くエネルギッシュな人材の活躍が必須になります。そのためには本日の受講者一人一人が、合志氏の言う仕事のできる存在となることが求められます。これからの業界を背負う若手の台頭の一翼を私たちが担っていきたいですね。

 


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講師/ゲスト

プーマジャパン 株式会社
スポーツマーケティング本部

合志 卓也

1993年7月生まれ。小学生の頃からサッカーを始め、その頃からスパイクやプロダクトに対して興味を持ち、メーカーで働くことを夢見る。

桐蔭横浜大学在学中、スポーツ業界の見識と人脈を広める為に、セミナーやメーカー関連のイベントに足を運ぶ。並行して、大会運営や、スポーツチーム興行運営などを行い、それと並行して外資系シューズブランドの販促活動のインターンとして参画。

大学卒業と同時にそのまま外資系シューズブランドへ新卒入社。ショップに在籍し販売業務を行いながら、主に在庫管理やプロダクトのトレーニングなどを経験した後、プーマジャパンへ転職。スポーツマーケティング本部に在籍し、サッカーのプロモーションを担当。Jリーグチームや選手のサポートを通してPUMAブランドの訴求に努めている。

【MARS CAMP9~10期生】

13年新卒入社 (新卒1期生)。元々はマスコミ業界を志望し、学生時代には学生スポーツ新聞にて活動。並行しMARS CAMP2-5期生として、チームスポンサー営業・イベント運営・リーグ広報・ロンドン五輪Webサービスのインターンに参加。
入社後はスタジアムフード事業、チーム興行支援、チケットセールスを担当し、現在は主にスポーツの仕事に興味・関心がある学生/社会人、累計1万人以上の方々向けにスポーツ×キャリア支援のコーディネーターとしての業務に従事している。

08年まで企業の外部人事部機能を担い、企業経営における人材開発・採用戦略の立案・導入を行う。08年よりMARS立ち上げ参画。アスリート・プロチームのマネジメント、スポーツイベントプロデュースなど、社内事業を横断的に従事し、10年より立ち上げた、「MARS CAMP」商品企画・広報も担当。新卒・中途共にスポーツ業界内企業の外部人事部として活動しながら、体育会系人材の就職支援やアスリートと企業を結ぶセカンドキャリア支援など、スポーツとキャリアをトータルでプロデュースする。