実在するヒーローたちが日本へ。アジア最大級の格闘技イベントの魅力

講座レポート

  • 対象講座
    『事業化』がキーワード。 リーグ・協会の仕事
  • 日時
    2019年2月19日(火) 18:30~20:30
  • 会場

    【会場】TKP新宿モノリスカンファレンスセンター カンファレンスルーム11A

    【住所】東京都新宿区西新宿2-3-1 モノリスビル11F

  • 講師/ゲスト
    秦 英之詳細
  • ナビゲーター
    仲島 修平詳細
  • ナビゲーター
    関谷 秀詳細

2019年3月に日本で初めて大会を開催し、大成功を収めたシンガポールを拠点とするアジア最大級の格闘技団体「ONE Championship(ワン・チャンピオンシップ)」

その日本支社代表に就任したONEチャンピオンシップ・ジャパン代表取締役社長の秦英之氏は、これまでSONYのグローバルスポンサーシップ担当や、スポーツデータリサーチ会社「ニールセンスポーツ」の日本法人の代表を務め、幅広くスポーツ分野に携わってきました。

MARS CAMP 第17期第9回本講座では『「事業化」がキーワード。 リーグ・協会の仕事』と題して、過去にアメリカンフットボールで日本一の経験を持つ秦氏が、ONE Championshipの魅力と事業戦略の裏側を語りました。

 

実在するヒーローを育て上げる

ONE Championshipは2011年に第1回大会がシンガポールで行なわれ、その後も東南アジアを中心に開催を続けていきました。発足からわずか8年で140カ国、26億人以上にリーチしています。

ミャンマーでは視聴率約9割を記録し、フィリピンでは会場が超満員になるなど、特に東南アジアで強く支持されています。その背景として、秦氏は他の格闘技コンテンツとの違いを指摘しました。

「ONE Championshipは罵声や殴り合いをコンテンツにしているわけではなく、互いを尊重し合う武士道の精神を大前提にしています。そして、その価値観を持った『実在するヒーロー』を育て上げています」

とはいえ、日本には格闘技に対して「罵声」や「殴り合い」という先入観が強く、地上波でも格闘技を取り上げる機会は決して多くありません。しかし、ONE Championshipのコンセプトと、その可能性が認められ、Abema TVとテレビ東京で放映されることが決まりました。

これに対して秦氏は「まさに今、時代の流れを大きく変えようとしている」と手応えを感じています。そして、秦氏が「一番の魅力」と語るのは、ファンの約80パーセントが“ミレニアル世代”であることです。次世代を担う人々に支持されていることが、ONE Championshipの高いブランド力を証明しています。

ブランド力を証明する上では、こういった“数字”が重要になりますが、秦氏の前職であるニールセンスポーツによって数値化を行なっています。近年は各企業において数値化が当たり前のようになっていますが、秦氏は「私が6年前くらいにレピュコム(現・ニールセンスポーツ)に所属していた時は、どこも数値化をしたがらなかった。それが今は真逆の時代になってきている」と時代の変化を感じています。

 

スポーツそのものが持つ強いメッセージ性

ONE Championshipには、Facebook、SONY、Disney、MARVELなど、世界の名だたる企業がスポンサーについています。スポンサーメリットとしては、ロゴ露出やブース出展はもちろん、共同でのコンテンツ開発も行なっています。

その一例として、大手化粧品メーカー「資生堂」が女子格闘家であるアンジェラ・リーを起用し、「#FindYourStrength(自分の力強さを見つけなさい)」というテーマをもとにCMを製作しました。そして、このCMは世界三代広告賞の1つである「カンヌライオンズ」において、金賞を受賞しています。

実在するヒーローを起用して、社会性の強いメッセージを発信しており「格闘技に限らず、スポーツそのものが、社会性の強いメッセージをいくらでも伝えられるはず」と秦氏はスポーツが持つ可能性について述べています。

また、CSR活動として非営利団体「GLOBAL CITIZEN」とパートナーシップを結び、貧困問題にも取り組んでいます。この活動の経緯について、秦氏は次のように語りました。

「実在するヒーローを謳う以上は、やはり貧困を撲滅することは重要視しています。表立った動きではないが、アスリート自らが汗をかいて、格闘技をより身近に感じてもらって。アスリートによっては『僕、私も昔はこうだった』というストーリーもありますし、スポーツがあるべき姿を、ともに作り上げています」

気持ちのバロメーターは自分にしか分からない 

秦氏は講義の中で「先入観を取っ払う」という言葉をたびたび口にしました。2019年3月に開催する日本大会は、その絶好な機会となりますが、大会前には「大会自体がまだまだ知られていない」と課題を挙げました。

1月には世界王者の3選手による公開ワークアウトを実施し、400人の集客を目指したところ、発表して24時間以内に応募が殺到しました。これを受けて、秦氏は「まだ知られていない世界でありながらも、需要はあるのではないかと感じた。あとは伝え方をどうしていくか」と、来たる“本番”に向けて気を引き締めました。

これまでスポーツを活用するスポンサー企業としての立場や、スポーツ団体の事業支援を行う企業でご活躍されている秦氏ならではのお言葉を多く頂戴しましたが、当日の受講生からは

◎格闘技に対する考え方や見方がガラリと変わり、ビジネスとしての可能性があるものとして強く認識することができました。

◎スポーツコンテンツを提供するまでのストーリー作りの必要性を感じました。その上でいかにエコシステムの構築が肝になる事が勉強になりました!

◎アジア最大級のスポーツコンテンツであり、パートナー企業も超がつくほど一流企業ばかり。それだけの価値を提供するためにはスポーツを複合的に捉えて事業として形にしてく力が必要だと考えさせられた。

◎日本初上陸ということもあり、まだまだ国内でもどんな団体・興行なのか知られていないという状態だと思うが、特に海外のコンテンツは日本向けにアレンジしていくことも重要になると実感しました。

などなど、秦氏の熱い言葉によって競技のイメージが変わり、事業としての可能性を体感した方が多く見受けられました。

 

また秦氏の仕事の流儀を伺うプロフェッショナルのパートでは

「マクロとミクロの視点の相対バランス」「情熱と客観性のバランス」

という以前ご登壇頂いた際から一貫して頂戴している言葉を2つ頂戴しました。

「ビジネスとして本質をしっかり理解しながら、顧客の需要やニーズを捉える為には素となるとなる心がスポーツビジネスには必要。一方では情熱が邪魔になることもあるので、客観的に見る力も必要になります。狭く・広く、両方見るバランスが必要です。」と魅力的なスポーツに携わる上で、ビジネスマンとして必要な視点をご教示頂きました。

そして最後に、スポーツ業界を志す学生に向けて秦氏より熱いエールをお送り頂きました。

「皆さんはこれから、選択肢が目の前に広がっているからこそ、選ぶ上でやりたいと思う気持ちを大事にしてほしいです。この気持ちのバロメーターは自分にしか分からないので、すべては自分次第になります。時には思うようにいかないことも出てきますが、最後にその山を打ち崩していくのも自分しかいません。

自分の想いを大事にしていると、同じような気持ちの人と出会って、輪が広がりますし、支え合っていける仲間は必ずいます。一人だと思わないでほしいですし、私で良ければすぐに同じ想いを持った仲間を紹介することもできます。20代前半は可能性のるつぼなので、アグレッシブに自分らしく、世界に羽ばたいてほしいと思っています。困ったときほど仲間が大事。情熱を持った仲間が集まれば必ずムーブメントを起こせるので、忘れずにいてもらえたらと思います。」

 

業界のトップランナーとしてスポーツ産業の変革を担っている秦氏。

活躍するステージが変わっても秦氏の持つ情熱は変わりなく、秦氏が持つ影響力は益々増すばかり。同じくスポーツ業界での活躍に向けて情熱を燃やす受講生も、スポーツ産業を盛り上げる仲間として後に続いていきたいですね。

 


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講師/ゲスト

ONEチャンピオンシップ・ジャパン
代表取締役社長

秦 英之

1972年生まれ。明治大学卒。大学卒業後、ソニー株式会社で働く傍ら、アメリカンフットボール選手としてアサヒビールシルバースターで日本一を経験。同社に2012年まで在籍し、FIFAとのトップパートナーシップ等、全世界を束ねるグローバル戦略の構築を担当。2010年FIFAワールドカップをはじめ、数々のFIFA大会を絡めた活動を推進。その後、ワールドワイドで展開するスポーツデータリサーチ会社であるニールセンスポーツの日本法人の代表として、スポーツスポンサーシップに対する投資価値を同社独自の方法で評価・測定。

2019年2月より、世界一の格闘技団体を標榜する「ONEチャンピオンシップ・ジャパン」の代表に就任。元・Jリーグマーケティング委員。

08年まで企業の外部人事部機能を担い、企業経営における人材開発・採用戦略の立案・導入を行う。08年よりマーススポーツエージェント立ち上げ参画。アスリート・プロチームのマネジメント、スポーツイベントプロデュースなどを経験し、2010年「MARS CAMP」創設。現在は社内事業統括、新規事業立案・推進を担う。スポーツ関連企業の外部人事部としてスポーツ×キャリアをトータルでプロデュースしながら、2020以降に事業化・プロ化を視野に入れる各種スポーツ中央団体の事業パートナーとして各種プロジェクトを推進中。

13年新卒入社 (新卒1期生)。元々はマスコミ業界を志望し、学生時代には学生スポーツ新聞にて活動。並行しMARS CAMP2-5期生として、チームスポンサー営業・イベント運営・リーグ広報・ロンドン五輪Webサービスのインターンに参加。
入社後はスタジアムフード事業、チーム興行支援、チケットセールスを担当し、現在はスポーツの仕事に興味・関心がある学生/社会人、累計1万人以上の方々向けにスポーツ×キャリア支援のコーディネーターとしての業務に従事。並行して「MARS CAMP」コンテンツ企画/広報/マーケティング業務も担当。