初年で10万人動員。バブルラン発起人が語るスポーツイベントの裏側

講座レポート

  • 対象講座
    価値創造!新たなスポーツイベントのカタチ
  • 日時
    2019年1月17日(木) 19:30~21:30
  • 会場

    【会場】マーススポーツエージェント本社

    【住所】東京都中野区本町1-32-2 ハーモニータワー27F

  • 講師/ゲスト
    松尾 佑樹詳細
  • ナビゲーター
    仲島 修平詳細

 

MARS CAMP第17期、2019年1月17日(木)の社会人コースでは「価値創造!新たなスポーツイベントのカタチ」をテーマに、約2時間の講義が行なわれました。

2015年に日本で初開催されたランイベント「バブルラン」は、初年で計10万人を集客し、メディアで大きな話題を呼びました。その主催である株式会社スポーツワンで、バブルランの“仕掛け人”として活躍した松尾佑樹氏が、知られざるスポーツイベントの裏側を明かしました。

 

 

―“最高の仲良しごっこ”でどこまでビジネスが成功するのか

 

松尾氏は、学習院大学在学中の2001年からスポーツワンで働き始め、数多くのアマチュア向けスポーツイベントを立ち上げました。

そして現在も、自身が代表取締役を務める株式会社BOOSTでスポーツイベントの企画・制作・運営に従事しています。 「運動会」「スポーツイベント 企画」といった検索ワードでヒットして仕事が生まれることが多いと言います。

松尾氏は前職のスポーツワンでイベントに携わっている中で、社長に良く「仲良しごっこをしているんじゃないか」と言われていたという。しかし、松尾氏にはイベントを通じて「最高の仲良しごっこがしたい」と語っており、自身がトップに立ってその信念を貫くために、BOOSTを起業しました。仲間と仲良く、楽しく仕事をした結果、お金をかけた以上の成果物が戻ってきて、また次の仕事につながる。これが人と仕事をすることの良さであり、松尾さんが最も大事にしている要素です。

スポーツイベントのビジネスモデルに関しては、設備費・会場費をできるだけ低く抑えることで原価を下げ、スポンサーの出資や参加費で売り上げを出しています。スポーツワン時代は参加費だけで成立していたこともあったものの、現在はスポンサーの出資が占める割合が多い案件も増えてきているとのことです。

 

 

B to Cのイベントの作り方

 

B to Cのイベントのポイントとなるのは、いかに設備費・会場費をディレクションしていくか。設備や会場を提供する側との良好な関係を構築するために、松尾氏は「ただ利益を削るのではなく、相手のことを考えて話をすることは誰よりも大事にしている」と自負しています。

松尾氏はスポーツワン時代に多くのフットサル大会を手がけてきました。フットサル大会を開催するには、利益率を上げるために多くのチームに参加してもらう必要がありますが、そのために大規模な会場の確保もしなければなりません。スポーツワンでは、大規模ながら会場費がそこまで高くない「味の素スタジアム」を候補地として上げていましたが、そのような好条件であれば、当然ながらライバルがいます。

 

そこで味の素スタジアムとスポンサー契約を結び、スタジアムバナーに対して年間の契約料を支払うことで、5日ほどの日程を抑える権利を手にしました。また、大阪で多くのフットサル場とサッカー場を保有しているJ-GREEN堺とスポンサー契約を結んでいます。

スポーツワンではフットサル以外にも多くの競技の大会を開催し、売り上げも伸ばしていました。しかし、フットサルブームの停滞などの様々な要因が重なり、ある時に売り上げが横ばいになってしまったとのことです。

 

―初年度で10万人を動員した海外発のランイベント

 

その中で新規事業として、海外で人気を得ているバブルランに挑戦することになりました。社長との相談の結果、当初は2000人の動員を想定していたものの、Twitterをメインにプロモーションを行なったところ、予想外のサーバーダウンが起こりました。というのも想定の5倍におよぶ1万人の応募が一晩で殺到し、当初予備日として押さえていた会場日程を、追加日程として使用する程の反響が寄せられる結果に。

 

その後は東京・名古屋・大阪の3カ所でバブルランを開催した結果、初年で計10万人を集客し、メディアで大きな話題を呼びました。2年目には「ウォーリーラン」や「ゾンビラン」などの派生イベントも作り出し、現在もスポーツワンでは様々なランイベントを企画しています。

成功の要因には、ターゲット層を絞ったプロモーションがあり、20代前後の女性をターゲットにSNSで地道なアクションを続け、多くのフォロワーを保持する「ファッションプレス」での告知も展開。結果的に参加者の95%が女性で、その平均年齢は23歳というスポーツイベントとしては異例の状態に

 

同じようなプロモーションの成功例としては、アパレルブランドとのコラボで行なわれた「パパヨガ」というイベントです。「GROBAL WORK」が展開するスポーツライン「ACTIVE」のPRを目的とした企画でしたが、ターゲット層は「一番集めにくい」と言われている休日のパパに絞って施策を行なった結果、集客に成功しました。

ヨガは今後も人口が増え続けることが予想されており、松尾氏はこのパパヨガの実績を生かし、多様なヨガイベントの形を模索しています。

 

B to Bのイベントの作り方

 

B to Bのイベントは、B to Cとは異なりステークホルダーが増えますが、どのように展開しているのでしょうか。特にBOOST設立後は法人向けのスポーツイベントの依頼が多く、その中でも特に需要が高まっているのが、会社側が福利厚生としてお金を払って開催する「企業運動会」です。

この企業運動会は大手IT企業やスポーツメーカーなどの大企業も積極的に取り入れています。依頼の8割は100人〜200人規模の運動会とのことですが、大規模になればなるほど会場の問題が出てきます。松尾氏はスポーツワン時代も含めて会場を調べ尽くしていますが、新しい場所を見つける時には「その場所を誰が管理していて、誰が権力を持っているのか。そして、その人がどうしたら首を縦に振ってくれるのか」を探る作業が必要になるとは松尾氏

しかし、BOOSTでは企業運動会のビジネスモデルは成り立っているものの、それ以外のイベントはまだまだ松尾氏のような「スペシャリストがいないとできない状況」だと語ります。だからこそ、松尾氏は後継者にノウハウをしっかりと伝えていくことを課題として挙げています。

 

 

「世の中に自分がいたことの価値を残したい」

 

最終的にはスポーツイベントを通して「世の中に自分がいたことの価値を残したい」と松尾氏は語ります。松尾氏はこれまで数多くのフットサル大会の開催を通して、フットサル文化を醸成し、過去に例がなかった一般参加型のバスケットボール大会も作ってきました。今後も新しい文化を作り続けていくことが期待されます。

 

そして最後に松尾氏は、スポーツ業界を志す社会人に向けて「MARS CAMPに来ているような方々と将来的に一緒に仕事ができたら嬉しいです。何かあれば相談にも乗りますし、コラボもしますし、人もつなぎます!」と、エールを頂戴し、受講生にとって強力なパートナーが誕生した瞬間にもなりました。

 

多くの人々を魅了するスポーツイベントのつくりかたを熟知した松尾氏と共に、新たなスポーツイベントの価値を生み出す受講生の誕生を心待ちにしております!

 


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講師/ゲスト

株式会社ブースト
代表取締役

松尾 佑樹

1982年、東京生まれ。
学習院大学在学中に株式会社スポーツワンの立ち上げに参画。
フットサル、サッカー、バスケットボール、ランニングなど、
数多くのアマチュア向け参加型スポーツイベントを立ち上げる。(年間3,000大会以上開催)

2,000社以上が参加する「企業対抗駅伝」の立ち上げ。インドネシア初のマラソン大会「ジャカルタマラソン」の立ち上げ。
全国で10万人以上を動員した「バブルラン」の立ち上げなども行う。その後、株式会社ブーストを設立。

08年まで企業の外部人事部機能を担い、企業経営における人材開発・採用戦略の立案・導入を行う。08年よりマーススポーツエージェント立ち上げ参画。アスリート・プロチームのマネジメント、スポーツイベントプロデュースなどを経験し、2010年「MARS CAMP」創設。現在は社内事業統括、新規事業立案・推進を担う。スポーツ関連企業の外部人事部としてスポーツ×キャリアをトータルでプロデュースしながら、2020以降に事業化・プロ化を視野に入れる各種スポーツ中央団体の事業パートナーとして各種プロジェクトを推進中。