目から鱗が落ちる!?スポーツメディアのリアルな現場

講座レポート

  • 対象講座
    スポーツメディア 伝え手の現場から
  • 日時
    2012年10月20日(土)
  • 会場

  • 講師/ゲスト
    加固 敏彦詳細
  • ナビゲーター
    仲島 修平詳細

オールドファンには懐かしい「三菱ダイヤモンドサッカー」、サッカー好きのバイブル「キャプテン翼」、日本中の誰もが落胆した「ドーハの悲劇」、これらに共通するのはサッカー・・・だけではなく、実は全てテレビ東京で放送されたものです。

長い歴史を紐解くと、サッカーと言えばテレ東!

今回は、そんなテレビ東京にて、スポーツ局スポーツCPチームの加固氏にお越しいただき、番組を放送するメディアのリアルについて、お話いただきました。

スポーツメディア 伝え手の現場から スポーツメディア 伝え手の現場から

ご自身の就職活動の頃を思い出し、「あの時はスポーツに関わるとしたらテレビや雑誌くらいしか思い付かなかった。」と加固氏。冒頭で受講生にメディアの仕事に興味があるかと聞いたところ、7割~8割の方が興味ありとの返答。

その中でメディア業界に就職したいと志望する方は10名程度と、興味はあるけど人気が高くてメディアにだけは絞れないという様子と、そもそも実はどんな仕事があるのか分からない、といった感じが見受けられました。

現在はテレビ東京のサッカー番組『FOOT×BRAIN』のプロデューサーを務める加固氏、その前にはサッカーW杯日韓大会にて総合チーフ、オリンピックではアテネと北京にて現地ディレクターを務めた経歴をお持ちです。

ただし、そんな加固氏曰く「テレビ局での仕事としてはディレクター業と記者業の2つが出来なければダメ」ということで、スポーツ番組でのJリーグ担当やプロ野球担当の裏話や苦労、また、MLBを担当し、特派員としてアメリカに駐在していた際には、当時ヤンキースの松井秀喜選手に四六時中密着する、いわゆる松井付きの裏話も披露いただきました。

世界的なビッグイベントと言えば、サッカーW杯とオリンピック。

莫大な放送権料にまつわるお話では、何百億とも言われている放送権料の支払いの仕組み。また、オリンピックの中継では、どの局がどの種目を放送するか開催約4年前から各局での牽制があったり、アナウンサーやスタッフは権利を持っている局だが放送は別の局のミックス状態となるJCの仕組みなど、受講生も関心しきりの様子。

総合チーフを務められたサッカーW杯日韓大会の際には、グループリーグにて日本と同組だったベルギー・チュニジア・ロシアについて、各国に担当を付けて密着させるなど、大会前から誰をどこに担当させるか決めて奔走したエピソードも。

「テレビ東京でスポーツを扱いたいと言ってくる人の8割くらいは『FOOT×BRAIN』をやりたいと言ってきますね。」と語る加固氏。

その『FOOT×BRAIN』ではプロデューサーとして、番組制作のエピソードをお話いただき、2時間近く収録したものを30分番組に編集するまでの流れでは、1つの番組が出来上がるまでのリアルを感じさせてくれました。

また、2012年6月に放送された『ソロモン流』での香川真司選手密着取材の際に同行密着したのも実は加固氏。当時、ドイツのドルトムントに所属し、移籍問題に揺れている中での密着取材は、世界卓球がドルトムントで行われるというタイミングの中、香川選手が卓球の福原愛選手のインタビューを行うなど、加固氏だからこそ実現した取り組み。

『ソロモン流』という、バラエティというカテゴリで、香川選手を起用したことにおいては、テレ東以外には社会に発信することができないタイミングであったことが大きく起因し、他のメディアは取材NGが出ていたマンチェスターUへの移籍で微妙な時期に、唯一密着許可が出ていたテレ東の仕事のリアルは、サッカーファンのみならず受講生も前のめりに。

今後のスポーツとメディアとの関係性に話が及ぶと、世間のテレビや新聞離れの加速に危惧する一方、報道される側であるスポーツ・スポーツ団体側の「メディアとの付き合い方」も変わっていかないと厳しいとの持論も。スポーツ側の人材が成長していけばいくほど、メディア側としては嬉しい事だとお答えいただきました。日本人はスポーツ好きが多いので、メディアの中でスポーツというコンテンツが無くなることはないと思う、とは加固氏。メディアにおいてスポーツは「起爆剤」になれる大きなコンテンツだとお話頂きました。

そんな加固氏に問う、スポーツ業界で活躍するための条件とは、

「100%と95%の差で常に悩む事」

として、ほぼ完成されたレベルであることを前提に、100%にどれだけ近づけられるのか、あくまでも楽観的にそこを考えらえるかがポイントとも。

また、メディア側として求める人材・必要な要素として、

「現実論としては語学力、希望論を言えば魅力あふれる事」

と語る加固氏。

W杯やオリンピックと、世界大会を担当してきた中で、日本語以外を使いこなせる語学力は武器になるとご紹介いただきました。逆に個人的な見解として具体的に採用しない人材でいくと「〇〇みたいな番組をつくりたい!という人材は採用しない」という何とも興味深いお話も同時に頂きました。

スポーツメディア 伝え手の現場から スポーツメディア 伝え手の現場から

受講生からは、

●メディアにおける営業…という考え方をしたこと自体がなかったので、目から鱗のお話が聞けました。
●普段知ることのできないテレビ業界の裏側や制作においてのスポンサー獲得の重要性などが分かった。
●メディア・テレビ局の内部が詳しく聞けた事が本当に良かった。
●今まで表面しか見えていなかったスポーツとメディアの状況を詳しく聞けて良かったです。
●スポーツとメディアがどう関わっていくのか、普段大学でメディア関係の授業を受けているのですが、メディア側だけではなく、メディアに取り上げられてもらう側の対応もとても重要なのだと思いました。
●メディアとスポーツの共存のあり方など、両方に興味があったので、両方の立場などとても面白くためになる話でした。
●メディアがどのようにして成り立っているのか、またオリンピックやW杯を放送するうえでどのような構造で成り立っているのか詳しく聞けたので良かった。
●自分が今後スポーツチームやメディアに関わったときに、どうすればそのスポーツが盛り上がり、かつメディアにもメリットがあるか、考えたいです。
●マスコミ・メディアの会社が考えている点に焦点を当てて話してもらったので、新鮮な内容が多くありました。
●テレビ・新聞離れが進む現代ではあるが、スポーツを伝えるのにメディアは必要不可欠なものだと改めて感じさせてもらいました。
●JC制度について今日詳しく知れて、非常にためになりました。
●番組1本作るために、制作会社・代理店・スポンサーなど、密接に関わっていることが分かった。

と、中を知る・リアルを知る事で、業界におけるメディアの位置づけが見えてきたようでした。

また、スポーツ業界への就職を考えたうえで、

●スポーツを仕事にしたいと考えているが、なかなか現場のリアルな声を聞く機会がありませんでした。今回の講義を聞き、メディアに対しての理解も少しは深める事ができたのかなと思います。
●スポーツが好きというだけではやっぱりダメで、ビジネスに対する基本的な考え方が大切なんだなと改めて勉強になりました。
●新卒・中途に関わらず、もう1回スポーツ業界で何がしたいのか、それをするために何が必要なのか、考えるようにしたいと思う。
●メディアという仕事はやはり魅力的だと感じました。非常に興味を持ちました。

仕事の内容のみならず、メディアとの付き合い方自体も考える機会となり、改めて自分の状況を見直すポイントにもなったようです。

最後に加固氏から、

「メディア、ひいてはスポーツ業界は厳しそうに感じるかもしれないが、自分にその素質があるかどうかは疑問。入る前からスポーツはハードルが高いなどと決めつけないで、それを越える情熱を持って取り組んで欲しいです。私自身、スポーツの現場が一番楽しいんじゃないかと思うくらいオイシイ(?)職場だと感じています。マースキャンプを受講している皆さんは、そんなハードルを越える情熱を持っているでしょうし、我々もそんな皆さんのような人材を求めています。諦めないで頑張ってください!」

とラストメッセージとしてエールをいただきました。

スポーツとメディア、放送する側とされる側というだけではなく、観る側があってこそのもの。

視聴者に伝える現場のリアルは、メディアというものを改めて奥深く知ることが出来たと思います。

メディア=ジャーナリスト・ライター・編集…というイメージを強くお持ちの方が多いようですが、メディアにおける営業という仕事もメディアの仕事です。しかしながら加固氏に

「メディアに入社を希望する方の中で、営業を志望してくる方はいますか?」と問うと、
「まずいませんね!」との返答。

重ねて「同様にして、スポンサーが何を求めているのかを考えながら仕事として関わっている人間は、当事者以外、局(業界全体)にも少ないのではないでしょうか。」とのお言葉。

業界への関わり方を業種だけで短絡的に見るのではなく、職種、ひいては仕事を進めるパートナーへの影響力まで考えて、自分がいかにしてスポーツと向き合っていくのか。

ここまで志向が深められて、形にできる人材がこの業界を盛り上げてくれることでしょう。

 


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講師/ゲスト

株式会社テレビ東京 
スポーツ局 スポーツCPチーム

加固 敏彦

1997年入社。2002年日韓W杯ではテレビ東京W杯放送の総合チーフ、2004年アテネ・2008年北京五輪ではディレクターとして現地取材を務める。
3年間、ニューヨーク支局の特派員として、メジャーリーグ担当を務めるなど、入社以来15年間、スポーツ局一筋。
2011年4月より、「FOOT×BRAIN」のプロデューサー。

08年まで企業の外部人事部機能を担い、企業経営における人材開発・採用戦略の立案・導入を行う。08年よりMARS立ち上げ参画。アスリート・プロチームのマネジメント、スポーツイベントプロデュースなど、社内事業を横断的に従事し、10年より立ち上げた、「MARS CAMP」商品企画・広報も担当。新卒・中途共にスポーツ業界内企業の外部人事部として活動しながら、体育会系人材の就職支援やアスリートと企業を結ぶセカンドキャリア支援など、スポーツとキャリアをトータルでプロデュースする。