入場数収入が平均の3.2倍!真っ赤に染まるグラウンドに染める熱い想い

講座レポート

  • 対象講座
    Jリーグ:クラブチームのマイ・ホームタウン
  • 日時
    2012年11月5日(月) 19:30~21:30
  • 会場

    TKP新宿ビジネスセンター 11Fスカイ会議室

    東京都新宿区西新宿2-3-1 モノリスビル11F

  • 講師/ゲスト
    白戸 秀和詳細
  • ナビゲーター
    仲島 修平詳細

Jリーグにおいて、最も熱狂的なサポーターのチームといえば?

真っ先に思い浮かぶのは、浦和レッズという方も多いのではないでしょうか。スタジアムがレッズサポーターで真っ赤に染まり、まさに芸術のコレオを描くチームとして有名。

観客動員でもトップを誇る浦和レッズから、今回は社長補佐として、クラブ経営や各種プロジェクトなどを幅広く担当されている白戸秀和氏にお越しいただきました。

Jリーグ:クラブチームのマイ・ホームタウン Jリーグ:クラブチームのマイ・ホームタウン

今となってはサッカー王国といえば静岡、最近では高校サッカーで千葉が強い、などのイメージがあるかもしれませんが、埼玉も1900年代半ば以降、県立浦和、市立浦和、市立南などが全国高校サッカー選手権で優勝するなど、実は昔からサッカーの街・浦和として位置づけられていました。

そんなサッカーの街としての誇りがありつつ、東京のベッドダウンという存在であった浦和が、1993年Jリーグ発足、そして浦和レッズの誕生により、地域の想いがチームに注がれてきた背景があります。

その浦和レッズの売上比率を見てみると、入場料とグッズ売上げという、観客(個人)からの収入がJ1平均約31%の中、54%と半分以上を占め、「経営をファンサポーターに支えられているクラブです。」とは白戸氏。

入場料収入は、J1平均の約3.2倍、さらに選手等の報酬・人件費と入場料収入との比率は96%とほぼ同数。レッズを除くJ1平均が200%を超えているのが実態で、一方のレッズは選手の給料を観客からの入場料で賄っているという事に。また、Jリーグが発足して数年後、いわゆるJリーグバブルが弾け、チームが負けて不振に陥った時でも支えてきたファン・サポーター。J2落ちという屈辱を味わいながらも、そこから最大約80億円まで売上高を伸ばし、入場者数も同じく上昇。

「例えば自分の子供がテストで赤点をとっても、親は縁を切りませんよね。それと同様に、チームが不振でもファンは裏切らないという姿を追い求めています」と語る白戸氏からは、チームを支えるサポーターの存在が垣間見れました。

強くて魅力あるチームの「Asia No.1」、地域の誇りとなるクラブの「Area Only1」、そして自立し責任あるクラブの「Accountability 1st」、3つの頭文字Aをとって、チームが掲げるトリプルAプラン。チームが強いだけでもダメ、地域から愛されるだけではダメ、経営が盤石なだけではダメ、3つのAが同じ大きさであることが理想だとは白戸氏。

白戸氏が掲げるビジネスサイクルにおいて、チームにお金をかけることにより魅力あるチームとなり、それにより入場料収入が増加、そのお金を再びチームに投資する事により魅力あるチームへとつながる、このサイクルがうまく回るのが理想的だとも。

では地域において今のレッズの状態をつくり上げる具体的な施策・展開はなんなのか?ここからは地域展開をひも解いてお届けします。

地域のみんながスポーツを「する」ための総合スポーツランドとして存在するのがレッズランド。サッカーグラウンド20面分もの広さを誇るレッズランドには、サッカー場はもちろん、テニスやフットサル、野球などのスポーツ施設の他、何とキャンプ場や農場まであります。元々は大学の敷地であった場所をレッズが借り受けて、2005年にオープンしたこの施設。「Jリーグ百年構想」において、全チームの中でも最前線をひた走る取組みとなっています。

さらに、「サッカーを通して技術ではなく心を育むプログラム」として行われているのが、ハートフルクラブ。子供たちがとにかく楽しむ場所にしたいと開催されている中で、思いやりやコミュニケーション、工夫する力などを養い育む活動を基本コンセプトに、小学校への訪問や東日本大震災の際には被災地で展開、またアジアにもその活動は広がっています。

元レッズの選手がコーチングスタッフとして参加し、ふれあう前に約束したコーチの話を聞くということを出来ない子供にはしっかりと叱る事もあるそうで、そういった事でメリハリをつけて楽しく心を育む場として親しまれているようです。

また、そんなレッズランドやハートフルクラブでの活動を国連が評価し、国連の平和・人権・環境などの理念に賛同したレッズ、提携を結ぶ事により、浦和レッズは国連のロゴを利用できる世界で初めてのスポーツクラブとして、国連と共に「SPORTS FOR PEACE!」活動を実施。選手のユニフォームには、提携のロゴもついています。

今後はトップチームがアジアで1番になること、クラブが地域の誇りとしてかけがえのない存在になること、この2点をクラブのコンセプトに掲げ、「これが両輪で動き、どちらも繋がっていかなければいけない」と、白戸氏の理想を語っていただき、受講生一同、白戸氏のチームへの愛を感じずにはいられなかったことでしょう。

そんな白戸氏が考える、スポーツ業界で活躍するための条件としての仕事の流儀は、
「『一人でも多くの幸せのため』という基軸の強固さを維持する」

そして、スポーツ業界において求める人材・必要な要素としての考えは、
「『熱意とそのベースとなる向上心』そして、『好奇心・推進力・柔軟性』」

いずれをとっても、相手すなわちファン・サポーターや地域があってこそという熱い想いが伝わってきました。

Jリーグ:クラブチームのマイ・ホームタウン Jリーグ:クラブチームのマイ・ホームタウン

受講生からは、

●レッズだから出来る、ならではの経営方法などを知ることができて良かった。
●地域密着にチカラを入れる事による収益の増加などを知り、少し驚いた。
●サッカーだけでなく、サッカーを通して地域を良くしたいという想いを強く感じ、クラブ運営をしていく中で、地域への想いは大きな動力にもなっていると思った。
●地域密着と成長を目指すクラブの理想と現実のリアルな話が聞けて良かった。
●大学で、企業のCSRについて学んでいるが、レッズさんはその最先端だと思いました。
●浦和レッズは観客動員数が多いのは知っていたが、地域密着の詳しい所について聞けてイメージも変わった。
●レッズランドやハートフルクラブなど、地域との関わりを大事にしていて、他のクラブとは違った側面でサッカーというものを多面的な視点で考えていると感じた。
●ただお金を使ってチームを強くすればファン・サポーターが付いてくるのかと思っていたが、地域とのつながりが重要であることを知った。
●国連との活動や、海外での活動など、幅広く行っていることに興味を持ちました。

と、浦和という地域におけるレッズの存在に深く触れることができたようで、

「かつてさいたま市に住んでいながら、レッズランドの事も知りませんでした。」
「レッズランドやハートフルクラブの事は初めて知りました。」
「レッズのイメージは熱狂的なサポーターというくらいしか無かった。」

という意見も多くあり、口を揃えて「浦和レッズのイメージが180度変わった!」との声も。

最後にラストメッセージとして、

「元々スポーツ業界の人間ではなかったからかもしれないが、スポーツが好きだからと言って、スポーツに染まらないで、スポーツだけの人間になって欲しくないですね。大事な事は感じること。1個1個小さくてもいいので結果を出していってください。このマースキャンプに来ているような若い人々が今後の日本を担っていくので、今日の講義を通じて出会った皆さんに期待しています!」

と白戸氏からエールをいただきました。

現場や実際のリアルな部分を知ることで、考え方や捉え方が180度変わる。物事を断片的に捉えず、根っこの部分まで深く知り、考えることで本質が見えてくる。

マースキャンプを通じて、横断的にスポーツ業界のリアルを知ることで、業界で活躍するための「何か」や、業界に足りない「何か」に自分で気付き、自分の居場所と影響力を高めていただければ本望です。

 


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講師/ゲスト

浦和レッドダイヤモンズ株式会社
本部長(競技運営担当、ファンコミュニティ担当、社長特命事項担当)

白戸 秀和

新聞記者(浦和支局、経済部等)を経て、2005年に浦和レッズ加入。
レッズランドやレディースチームの立ち上げ、広報部、経営企画等を担当し、現在は競技運営、ファンコミュニティのほかクラブ経営や各種プロジェクトなどを幅広く担当している。

08年まで企業の外部人事部機能を担い、企業経営における人材開発・採用戦略の立案・導入を行う。08年よりMARS立ち上げ参画。アスリート・プロチームのマネジメント、スポーツイベントプロデュースなど、社内事業を横断的に従事し、10年より立ち上げた、「MARS CAMP」商品企画・広報も担当。新卒・中途共にスポーツ業界内企業の外部人事部として活動しながら、体育会系人材の就職支援やアスリートと企業を結ぶセカンドキャリア支援など、スポーツとキャリアをトータルでプロデュースする。