チーム躍進の裏側に隠されている川崎フロンターレの仕事の流儀

講座レポート

  • 対象講座
    Jリーグ:クラブチームの地域浸透力
  • 日時
    2014年2月8日(土) 15:00~17:00
  • 会場

    TKP新宿ビジネスセンター 11Fスカイ会議室

    東京都新宿区西新宿2-3-1 モノリスビル11F

  • 講師/ゲスト
    吉田律史詳細
  • ナビゲーター
    仲島 修平詳細

サッカーファンの皆様、ひいては熱狂的なコアサポーターの方々、あなたの応援するチームはどこですか?地元のチームだから、好きな選手がいるから、初めて見たチームだった、強いチームだから、などなど、好きな理由は様々かと思います。そんな中、Jリーグにおいて地域密着は重要なキーワード。今回は、スポーツの仕事としても人気の高いスポーツチームのスタッフがご登場、株式会社川崎フロンターレのサッカー事業部営業部より吉田律史氏にお越しいただき、地域におけるチーム・クラブの介在価値、とりわけ地場企業・地域との関わりについてお話いただきました。

 

2013シーズンは年間順位が3位とアジアチャンピオンズリーグ(ACL)出場権も獲得し躍進した川崎フロンターレ。元々は富士通スポーツクラブから発祥し、現在川崎市も株主となっています。クラブのビジョンとして、地域に密着した市民クラブを作り上げる事を掲げている川崎フロンターレ、2000年にJ2からJ1に昇格したものの、2001シーズンはJ2に降格し、平均入場者数も下降、これを分岐点として地域活動の増加を進め、その後は右肩上がりで入場者数を増やしていきました。ホームタウン活動の名のもと、スポーツ振興活動や育成活動、ボランティア活動や地域と協力したホームゲームの開催、地域とのふれあいなどと、地域に密着した活動を展開。
更に、オフィシャルスポンサーからサポートショップと呼ばれるスポンサーまで、地場企業からのスポンサー数は大小合わせて1200を超え、JリーグNo.1の地域営業力とも呼ばれるほどの展開を見せ、尖った広報活動と連動した営業展開はまさに秀逸です。

ホームゲームに向けて、いろいろな施策を実施しているのも川崎フロンターレの一つの特徴。「フロンターレだから出来る事を意識しています。」とは吉田氏。常に考えるのは「何か面白い事をやろう!」という点、関係者を巻き込んで実施に結び付けているのが一目で分かります。その一例として、東急電鉄とコラボした「川崎の車窓から~東急フェスタ~」。等々力競技場の横に東急線が停車・・・という、日常なのか非日常なのか、なんともいいがたい光景のイベントとして大きな反響があったことは周知の事実。目黒線にフロンターレのロゴや選手の写真をラッピングした東急フェスタ記念号を運行させ、特製切符も作成。駅でも販売されたその切符は、コレクターズアイテムとして希少価値の高いものになったそうです。
それに関係して、東急電鉄がベトナムで都市開発を進めようと動く中、フロンターレも協力して展開。地域企業と協力体制を進める事で、チームだけでなく、スポンサーにも、それに紐付くファンにも、自治体にも、様々なステークホルダーに影響の大きいものになっていきます。

また、ホームスタジアムである等々力陸上競技場の陸上トラックにて、試合前にフォーミュラカーのデモンストレーション走行も実施した事も。フロンターレの『F』に、スーパーフォーミュラの『F』と、富士スピードウェイの『F』を掛け合わせ、応援ツアーも実施。これによるフロンターレファンのみならず、フォーミュラファンにも相乗効果として影響を与える事ができたそうです。

「前年に行った施策を超えるものを提供し続けていきたいですね。」とは吉田氏。その根幹にある「何か面白い事」「フロンターレだから出来る事」が、ファン・サポーターのみならずスポンサーに楽しんでもらうということに繋がっています。

それ以外にも、2014シーズン実施予定のホームゲーム17試合、ナビスコカップ1試合、全てのマッチデースポンサーが完売のフロンターレ。昨シーズンのマッチデースポンサーを例に、iTSCOM社と実施した「イッツ・こぐ」と題したエコ暮らしフェアの中での施策。ディスカバリーチャンネル社と実施したジャングルと船をテーマにしたアトラクションは、ドールともタイアップして、ドールランド内で開催。インターネットセキュリティやウイルス対策ソフトのカスペルスキー社とのタイアップや、ファミリー層獲得の一環として三井ホーム社との親子サッカー教室開催、地域に根差した活動をと横浜銀行がスポンサーとしてつくサッカー教室など、マッチデースポンサーとしての多種多様な展開をお話しいただきました。

今後は、現在改修中で、2015年に改修終了予定のホームスタジアムとなる等々力陸上競技場のリニューアルに合わせ、「スタジアムを満員にしよう!」と営業面での新施策はもちろんのこと、クラブの強化も並行して進めていきたいと話す吉田氏。まだまだお披露目できる情報ではありませんが、リリースまでわくわくせずにはいられません。

そんな吉田氏が考える、スポーツ業界で活躍するための条件、仕事の流儀は、
『人との付き合い!出会い!』
何か交流できる機会があれば積極的に顔を出し、名刺交換をするなど、常に動いていく事は大事だとお答えいただきました。

また、求める人材・必要な素養は、
『センス・ノリ・運』
その中で、「サッカー好きじゃない方が、サッカークラブチームスタッフには良いかもしれませんね。好き嫌いと言うよりも、ミーハー心は持たない方が良いと言った方がいいかな。」とのお答えには、サッカー大好きな受講生も一瞬ドキッとしたことでしょう。

 

受講生からは、
●フロンターレのアルバイトをした事があるが、いつも楽しい斬新なイベントを多く行っていたため、今日の講義でイベントの成り立ちについて聞けて勉強になりました。
●普段はいちサポーターとしてフロンターレと共にある生活を送っていますが、客を楽しませる・地域密着型という信念は必ず裏にあるのだと実感しました。
●スポンサーとチームがwin-winの関係を上手く築けているからこそ、JリーグNo.1の営業力になれたのだと感じました。
●単に面白い企画をやるだけではなく、しっかりと意味づけもできていることで成立するのだと学びました。
●将来Jリーグチームで働きたいと思っているが、今日の講義はそれにつながる話ばかりだったので、とても勉強になりました。

と、興味・憧れだけではなく、その中でビジネスとしての思考を持ち合わせる事の重要性を感じたようでした。

最後に吉田氏より、
『クラブチームに入るだけがスポーツに関わる事ではない、と言うこと。一般企業からスポンサーとしてスポーツと付き合うのも一つの手だと思いますし、そのように違う観点からスポーツに携わる方法はあると考えてもらえればと思います。僕もこういう世界に入りたくて勉強して、アルバイトとして働き始め、今こうして入る事ができました。皆さんも同じようにこのマースキャンプで勉強中だと思いますので、切磋琢磨していただいて、何かあればぜひ連絡ください。』
とラストメッセージをいただきました。

チーム躍進の裏には、チーム強化だけではない、クラブスタッフの仕事がありました。またスポンサー各社との展開で共通していたこととして、スポンサー各社をも巻き込んでワクワクする取組をカタチにしていくフロンターレとしての仕事の流儀を感じました。好きこそものの上手なれ、とは言いますが、好きだけではダメと改めて感じた受講生たち。ただ、好きの熱量も伝播させ巻き込むことにより影響力は更に拡がりをみせることも知った受講生たち。その先にあるスポーツ業界での活躍に向けて、切磋琢磨して、巻き込んでいきたいものですね。

 


【第17期MARS CAMP 2018 Fall & Winter募集受付中!】9月30日(土)締切

「スポーツ業界で活躍する仲間を増やす」ことを実現し続けるコミュニティとして、
2010年からスタートした、スポーツビジネスで活躍するための最速講座。
現在ではスポーツ業界で活躍するCAMP生が550名を超えました。

必要な期間は6ヶ月。学校の順算ではなく、現場の逆算を体現し、
スポーツ業界内企業が「採用したい!」という人材の輩出機関です。

<情報+経験+接点創出>にこだわり
「スポーツを仕事にしたい!」
「スポーツ業界の人脈がほしい!」
そんな方々のための「本物のチカラ」を養う場所です。

▼第17期 詳細はコチラ


<第17期無料説明会 開催中!>

10月からスタートする「第17期 MARS CAMP 2018FW」について
詳しくご説明する「無料説明会」を開催します!
最新の就・転職情報も併せてお届け。
スポーツ業界最新就・転職関連情報を手に入れたい方もどうぞ!

▼説明会の日程確認と申し込みはこちら

(※『第17期 MARS CAMP』へのお申込みは、説明会への参加が必須ではございません。)

▼卒業生就職先一例も含めたインタビューはコチラ

講師/ゲスト

株式会社川崎フロンターレ
サッカー事業部 営業部 チケット&グッズセールスグループ チケット担当

吉田律史

1981年生まれ 城西大学卒業。
2006年10月から川崎フロンターレのアルバイトとして働き始め現在に至る。
 入社後は営業を担当し、数多くの企業様との取引を担当。2014-15シーズンよりチケット担当として集客業務を担う。

08年まで企業の外部人事部機能を担い、企業経営における人材開発・採用戦略の立案・導入を行う。08年よりMARS立ち上げ参画。アスリート・プロチームのマネジメント、スポーツイベントプロデュースなど、社内事業を横断的に従事し、10年より立ち上げた、「MARS CAMP」商品企画・広報も担当。新卒・中途共にスポーツ業界内企業の外部人事部として活動しながら、体育会系人材の就職支援やアスリートと企業を結ぶセカンドキャリア支援など、スポーツとキャリアをトータルでプロデュースする。